猫砂は量が多く、意外と処分に困りますよね。

最近はトイレに流せる製品が充実してきていることもあって、猫砂をトイレに流して処分しているという方も多いかと思いますが、その猫砂がトイレつまりの原因になってしまうことがあります。

この記事では、猫砂でトイレのつまりが発生したときの解消法をわかりやすく解説していきます。

つまりを発生させないための予防策や業者に修理を依頼する場合の費用相場などについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

猫砂はトイレつまりの原因に!水に流せるタイプも危険な理由

猫砂はつまりの原因になるため、トイレに流すして処分するのはおすすめできません。

水に流せるタイプのものであっても注意が必要です。

トイレに流して処分するべきではない主な理由としては、以下の5点があげられます。

  • 猫砂は水分を吸収して固まる性質がある
  • 猫のフンが水に溶けにくい
  • トイレに流せるタイプの猫砂でも大量に流すとつまる
  • 排水管自体に劣化などの問題がある
  • 節水式のトイレのため流しきれなかった

それぞれの理由について解説していきます。

猫砂は水分を吸収して固まる性質がある

現在販売されている猫砂の主な素材としては、以下の5つがあげられます。

  • ベントナイト
  • おから
  • シリカゲル

これらはいずれも水に溶けないという性質をもっており、さらに水を吸収して固まるという性質もあります。

トイレに流しても溶けずに残り、なおかつ水を吸収して固まることでトイレの内部や配管に堆積するので、トイレに流して処分できるのはおすすめできません。

猫のフンが水に溶けにくい

「同じ排泄物ならトイレに流しても問題ないのでは?」と考える方も少なくないかと思いますが、人間の便と猫のフンでは性質が異なるため、トイレに流して処分するべきではありません。

猫は頻繁に毛づくろいをしますが、その毛づくろいによって糞に大量の毛が混じるため、トイレの内部や配管で溶けずに残り、堆積してしまいます。

使用後の猫砂は中に猫のフンが混じっていることが多いため、猫砂を流すとつまりが発生しやすくなります。

トイレに流せるタイプの猫砂でも大量に流すと詰まる

最近ではトイレに流せるタイプの便利な猫砂も登場してきていますが、いくらトイレに流せるタイプのものであっても、一度に大量に流すとつまってしまいます。

トイレに流せるタイプの猫砂は水に溶ける性質をもっていますが、サッと水に溶けるわけではなく、トイレットペーパーのように少しずつ溶けていくため、大量に流すと上手く溶けきらず、トイレをつまらせてしまうことがあります。

また、使用済みの猫砂の中には猫のフンが残っていることがあるため、流せるタイプの猫砂だとしても注意しなくてはいけません。

排水管自体に劣化などの問題がある

トイレの内部の構造や排水管の構造はそれぞれの住宅によって異なります。

もともとトイレの内部や配管が狭かったり、劣化、汚れの堆積など状態がよくなかったりすると、流せるタイプの猫砂など本来つまりにくいものであってもつまりを誘発してしまう可能性があります。

節水式トイレのため流しきれなかった

最近は節約につながる節水タイプのトイレやおしゃれなタンクレストイレの人気が高まってきていますが、これらも猫砂によるトイレのつまりの原因となる可能性があるため注意が必要です。

節水タイプのトイレやタンクレストイレには、従来のトイレよりも流れる水の量が少ないことや水流が弱いというデメリットがあります。

流れる水の量が少なかったり水流が弱かったりすると、猫砂を流しきることができず、トイレの内部や配管の中に堆積し、やがてつまってしまいます。

猫砂がトイレつまりを引き起こしたときの対処法

実際に猫砂をトイレに流してつまらせてしまった場合、以下の方法で対処するようにしましょう。

  • 塩を使用する
  • ラバーカップを使用する
  • 真空式パイプクリーナーを使用する

それぞれの対処法について解説していきます。

塩を使用する

猫砂には一定の水分が含まれていますが、この水分を塩の効果で排出することでトイレのつまりを解消できる場合があります。

具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 塩を用意してトイレの封水に投入する
  2. 投入した塩を割り箸でかき混ぜる
  3. レバーをひねって水を流す

この方法で使用する塩は、家庭で使用する一般的な塩で問題ありません。

大さじ6杯程度、約100gの塩を用意したら、トイレに溜まっている水(封水)に塩を投入しましょう。

投入するだけだと塩が沈殿してしまうので、割り箸などを使ってかき混ぜるようにしてください。

水をかき混ぜたら、10分程度放置します。

後は水を流すだけです。

これで塩の効果によって猫砂の水分が排出され、つまりが解消されます。

便器内に溜まっている水の量が多いと水を流したときに逆流する可能性があるので、便器の中の水はある程度汲み出しておくようにしましょう。

また、塩の量が多すぎると配管を痛める可能性があるので、100g以上は入れないようにしてください。

ラバーカップを使用する

塩を入れる方法で猫砂によるつまりが解消されないときは、ラバーカップで対処してみましょう。

ラバーカップで対処する際の手順は以下のとおりです。

  1. 便器内の水の量を調整する
  2. ラバーカップを便器内の水たまり部分に押し当てる
  3. ラバーカップを押し引きする動作を何回かおこなう

ラバーカップは、便器内の水の量が多すぎてもうまく機能しませんし、少なすぎても上手く機能しません。

ラバーカップの先端のゴムの部分が浸る程度を目安に水の量を調整しましょう。

水の量を調整したら、ラバーカップの先端を便器の水たまりに押し当て、ゆっくり押し込みます。

押し込みきったら勢いよく引っ張りましょう。

この作業を何回か繰り返し、水が流れるような音がしたら成功です。

真空式パイプクリーナーを使用する

ラバーカップを使った方法でもつまりが解消しないときは、真空式パイプクリーナーを使用する方法を試してみましょう。

真空式パイプクリーナーで対処する際の手順は以下のとおりです。

  1. 便器内の水の量を調整する
  2. ハンドルを押したまま便器の水たまりに先端を押しつける
  3. ハンドルを押し引きする動作を何回かおこなう

基本的な流れはラバーカップで対処するときと変わりません。

真空式パイプクリーナーはラバーカップの5倍以上のパワーがある製品なので、ラバーカップで解消できないつまりにも対処することができます。

猫砂でトイレつまりを発生させないための対処法

猫砂によるトイレつまりを予防するには、猫砂の正しい処分方法を押さえておかなくてはいけません。

具体的な方法としては、以下の3つがあげられます。

  • 猫砂をトイレに流す際は少しずつ流す
  • 猫砂をトイレに流さず可燃ごみとして処分する
  • 猫砂を流すのは1日3回までにする

それぞれの対処法を詳しく解説していきます。

猫砂をトイレに流す際は少しずつ流す

トイレに流せるタイプの猫砂であればトイレに流して処分することができます。

しかし、いくらトイレに流せるタイプの猫砂であっても一度に大量に流すと上手く溶けきらずつまる可能性があるので、トイレに流して処分する場合は、何回かに分けて少しずつ流すようにしましょう。

ただ、猫のフンが残っている可能性を考えると、流せるタイプの猫砂であってもトイレに流して処分するのはあまりおすすめできません。

トイレがつまるのを避けたいのであれば、次に紹介する可燃ごみとしての処分を検討してみてください。

猫砂をトイレに流さず可燃ごみに捨てる

猫砂によるトイレのつまりを発生させたくないのであれば、トイレに流さずに可燃ごみとして処分するのがおすすめです。

猫砂の正しい処分方法は自治体によって異なるため確認する必要はありますが、ほとんどの自治体で可燃ごみとして処分できるようになっています。

可燃ごみとして処分する場合はごみ袋の購入費用がかかりますが、トイレに流してつまってしまったときの修理費用よりは遥かに安上がりです。

流せるタイプの猫砂でもトイレがつまることはあるので、なるべく可燃ごみとしての処分を検討するようにしましょう。

猫砂を流すのは1日3回までにする

流せるタイプの猫砂は一度に大量に流すべきではないと解説してきましたが、溶けきるのに時間がかかることを考えると、流す回数は1日3回程度にまで留めておくべきです。

小分けにして流したとしても、溶けきらずにしばらくトイレの内部や配管に堆積している可能性があるので、つまるのを避けたいのであれば3回以上は流さないようにしましょう。

3回で処分できないほど猫砂が大量にある場合は、数日に分けて処分するか、可燃ごみとしての処分を検討してください。

猫砂によるトイレつまりを業者に修理依頼した場合の費用相場

猫砂によってトイレつまりが発生してしまった場合、業者に依頼して対処してもらうのが一番です。

ただ、業者に依頼するときに気になるのが「費用」について。

猫砂によるトイレつまりの修理を業者に依頼する場合の費用は、以下の2つのケースに分けられます。

  • タンクや便器を外して修理する場合
  • トーラーを使って修理する場合

それぞれのケースにおける費用相場を解説していきます。

タンクや便器を外して修理する場合

タンクや便器を外して修理する場合の費用相場は、12,000〜30,000円ほどです。

猫砂が配管の奥につまっている場合などタンクや便器をつけたままでの対応が難しいケースでは、タンクや便器を取り外して対処しなくてはならないため、通常のケースよりも金額が割高になります。

トーラーを使って修理する場合

トーラーを使ってトイレのつまりを修理する場合の費用相場は、11,000〜30,000円ほどとなっています。

トーラーは、ワイヤーの先にブラシがついている器具です。

先端のブラシは回転させられるようになっていて、トイレの内部や配管にワイヤーを通し、猫砂がつまっているところでブラシを回転させることでつまりを解消させられるようになっています。

トーラーで対処する場合、タンクや便器を取り外す必要がないため、取り外して対処するケースと比べると安く済ませられる傾向があります。

ただ、配管の奥でつまりが発生していると作業の難易度が上がるため、追加料金が発生することも。

タンクや便器を外して修理する方法とトーラーを使って修理する方法のどちらで対応するにしても、実際の費用はそれぞれの業者によって異なるので、見積もりを作成してもらい、しっかりと確認してから依頼するようにしましょう。

まとめ

猫砂によってトイレのつまりが発生した場合は、以下の方法のいずれかで対処しましょう。

  • 塩を使用する
  • ラバーカップを使用する
  • 真空式パイプクリーナーを使用する

これらの方法を試してみてもつまりが解消されないときは、無理に自力で対処しようとせず、業者に修理を依頼するようにしてください。

猫砂は、たとえトイレに流せるタイプのものであってもつまりの原因となる可能性があります。

トイレをつまらせたくないのであれば、可燃ごみで処分するなど、トイレに流す以外の方法で処分するようにしましょう。

以下の記事では、その他の主なトイレつまりの原因についてまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。

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