「大雨の日にトイレが流れなくなった」「大雨の日にトイレを流すと変な音がして流れにくい」とお困りではありませんか?
近年ではゲリラ豪雨が頻繁に発生するようになり、大雨の日にトイレが流れないとお問い合わせを頂くことも多くなりました。
そこで、今回は大雨でトイレが流れないときの対処法をご紹介します。
大雨の日にトイレを使用すると汚水が逆流する恐れがあるため、ぜひ、この記事を読んでみてください。
大雨でトイレが流れない理由
大雨の日にトイレの水が流れなくなる理由は、下水管に入ってくる大量の雨水のせいで、排水できる許容流量を超えてしまい、下水が流れなくなるためです。
大雨の日にトイレの水が流れなくなると「トイレが故障した?」と心配する方がいますが、故障やトラブルではないためご安心ください。
下水管の許容流量を超えてトイレから空気が押し出されると、流すときにゴボゴボという音が鳴ります。
しかし、これはトイレのつまりによる音ではありません。
大雨の日にトイレが流れなくなるトラブルは、どこでも起きる可能性があります。
そのため、大雨の日に備えた事前の対策とトラブル発生時の対処法を知っておきましょう。
大雨でトイレが流れない時の対処法
大雨の日に下水管の許容水量が超えてしまい、マンホールから水が溢れているのを見かけたことがある方もいるでしょう。
雨が上がって下水管に流れる水の量が平常時に戻れば、再びトイレが使用できるようになります。
しかし、大雨の日にトイレが使用できないととても不便に感じることでしょう。
そこで、ここでは大雨でトイレが流れない時の対処法をご紹介します。
ゴミ袋で簡易トイレをつくる
大雨の日にトイレの水が流れなくなる恐れがあるため、簡易トイレを購入しておくことをおすすめします。
防災用の簡易トイレを1人5〜7枚/日を目安に備えておけば良いでしょう。
しかし、自宅に防災用の簡易トイレがないという方もいるはずです。
そのような方は、ゴミ袋と新聞紙で簡易トイレが作れます。
[簡易トイレの作り方]
- 必要なものを用意する(ゴミ袋2枚、新聞紙)
- ゴミ袋を便座に2重でかぶせる
- 新聞紙を小さく丸めて入れる
- トイレをしたら、1枚目のゴミ袋を取り出して固く結び、燃えるゴミで捨てる
集中豪雨や長雨が続くと汚水が逆流することも
集中豪雨や長雨が続くと、下水管の許容流量を超えて空気が押し出されるため、汚水が逆流する恐れがあります。
汚水が誤って目や傷などから体に入ってしまったら最悪の場合、感染症にかかるリスクもあるため注意してください。
トイレからゴボゴボと音が鳴っている場合は、汚水が吹き出すかもしれません。
逆流した汚水が壁や床に飛び散る恐れがあるため、新聞紙などを使用して養生しておきましょう。
また、水のうで排水口を防ぐ方法もおすすめです。
集中豪雨や長雨が続くと汚水が逆流するというトラブルは多いため、事前にしっかりと対策をしておきましょう。
大雨でトイレから汚水を逆流させないための対策
集中豪雨や長雨が続き、トイレから汚水が逆流しないための対策としては、以下2つの方法があります。
- 敷地内の汚水マスのふたをあける
- 水のうで排水口をふさぐ
ここでは、対策方法について詳しく解説します。
敷地内の汚水マスのふたをあける
集中豪雨や長雨の日には、敷地内にある汚水マスの蓋を開けておきましょう。
汚水マスの蓋を開けておけば、下水管から押し出された空気が出るため、トイレの水が跳ね上がらなくなります。
天気が回復したら、汚水マスのふたを閉じてください。
汚水マスを開けっぱなしにすると、ゴキブリの通り道になり虫が湧いてしまいます。
そのため、汚水マスを開けたら必ず閉めるようにしましょう。
マンションやアパートの集合住宅は一戸建てと異なり「雑排水管」「汚水管」「雨水管」「排水桝」「汚雑排水槽」「排水ポンプ」などの排水設備があります。
敷地内にある雨水管が雨水を放流してくれるため、一戸建てよりトラブルが起きにくいです。
しかし、トラブルが必ず起きないわけではありません。
トラブルが発生したら管理会社へ相談するようにしましょう。
水のうで排水口をふさぐ
トイレの排水口を水のうで塞げば、汚水の逆流を防げます。水のうは雨水の侵入を防ぐためのものです。
家中の排水口に水のうを被せておけば汚水の逆流を防げます。水のうの作り方は、以下の通りです。
[水のうの作り方]
- ビニール袋45Lを3枚用意する
- ビニール袋を二重に重ねる
- 二重にしたビニール袋に半分お水を注ぐ
- お水が漏れないように、きつく縛る
- トイレの便器に別のビニール袋を被せる
- 便座を下げる
- 便座の中に水のうを設置する
※雨が止んだら、ビニール袋を切って水を流しましょう。ビニール袋をトイレに流さないように気をつけてください。
大雨でトイレが流れなくなる前にやっておきたい予防策
大雨でトイレが流れない場合の対処法をご紹介しましたが、次のような予防策を打っておけば、雨の日でも安心できます。
- 汚水マスのふたを圧力開放型に交換する
- 簡易トイレを用意しておく
- 近隣の施設を調べておく
ここでは、大雨でトイレが流れなくなる前にやっておきたい予防策をご紹介します。
汚水マスのふたを圧力開放型に交換する
一戸建てにお住まいの方は汚水マスのふたを圧力開放型に交換しておけば、フタをした状態で空気を外に逃すことができます。
大雨時に汚水フタの開け閉めをせずに済み、ゴキブリなどが侵入してくる心配も必要ありません。
圧力開放型の汚水マスのふたは1,000円~4,000円で購入できます。
誰でも交換できるため、大雨の日の逆流が不安という方は、汚水マスのふたを圧力開放型に交換しておきましょう。
区分マンションにお住まいの方はマンション管理組合で排水管設備への投資を検討してみてください。
賃貸物件にお住まいの方は、管理会社に排水管設備の点検・清掃について相談してみることをおすすめします。
災害用の簡易トイレを用意しておく
防災グッズとして簡易トイレが販売されています。
防災グッズの簡易トイレを購入しておけば、大雨でトイレが使用できなくなったときの他、災害時の断水にも利用できます。
ビニール袋や新聞紙で簡易トイレは作れますが、防災グッズの中には異臭がしないタイプなどさまざまな商品があるため、チェックしてみてください。
防災用の簡易トイレを1人5〜7枚/日を目安に備えておけばよいでしょう。
家族の人数にあわせて数量を確保してください。
近隣の施設を調べておく
公共施設や商業施設など高い場所にあるトイレは、ポンプやセンサーを使用して水を流すため停電時は使用できないケースが多いです。
しかし、停電時洗浄ボタンがあるトイレであれば、停電時もトイレの水が流せます。
高い場所にあるトイレは、排水管が上から下に伸びているため、汚水が逆流することもありません。
そのため、停電時に使えるトイレがあるか近隣の施設を調べておきましょう。
大雨が止んでもトイレが流れないときは水道修理業者に依頼しよう
大雨でトイレの水が流れないだけでなく、天気が回復したのにトラブルが解消されない場合は、トイレの故障や排水管トラブルが原因です。
雨が止んでもトイレの水が流れない場合は、水道修理業者へ相談してください。
水道修理業者へ相談すれば、以下のような流れでトラブルを解決してくれます。
[水道修理作業の流れ]
- 水道修理工事業者が自宅に駆けつけてくれる
- スコープカメラなどでトラブルの原因を特定してくれる
- トラブルの原因の説明と対処法、見積金額を提示してくれる
- 作業内容や見積金額に同意して作業を依頼する
- 水道修理工事業者がトラブルを解決する
- お金を支払う
※1~3までの作業で基本料金がかかります。
まとめ
大雨の日は下水管の許容流量をオーバーして、下水が使用できなくなります。
また、下水管の水の許容量を超えてしまうと汚水が逆流する恐れがあるため注意してください。
いざというときに困らないように、簡易トイレを作成する方法や汚水の逆流を止める方法を覚えておきましょう。
もし、雨が止んだにも関わらずトイレの水が流れない場合は、トイレの故障または排水管トラブルである可能性が高いです。
そのため、天気が回復してもトイレが使用できない場合は一度「トイレつまりの救急センター」までご相談ください。
以下の記事では、その他の主なトイレつまりの原因についてまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。
【「No8:トイレ つまり 原因」の内部リンクを挿入】