掃除する上で「床に落ちている髪の毛をトイレに流して良いのかな?」「ユニットバスの排水口に溜まった髪の毛をトイレに流して詰まらないだろうか?」と気になっていませんか?

結論から説明すると、トイレに髪の毛を流すと大きな事故に発展する可能性があるため注意が必要です。

今回はトイレが毛詰まりする理由詰まった時の対処法を解説します。

トイレ詰まりを予防する方法についても説明しているので、ぜひ参考にしてください。

トイレが毛詰まりする2つの理由

トイレが毛詰まりする理由として、以下の2つが挙げられます。

  • 排水管に蓄積した毛にゴミ・汚れが絡まるから
  • 髪の毛や体毛は水や洗剤で溶けないから

「こんなに細い毛によってトイレが詰まるわけない」と考えて流してしまわないように注意しましょう。

それぞれについて、詳しく解説します。

排水管に蓄積した毛にゴミ・汚れが絡まるから

トイレに流した髪の毛は、排水管のつなぎ目に引っ掛かります。

髪の毛は網を張るようになり、ゴミや汚れをキャッチしてヘドロの塊となります。

ヘドロの塊は排水管にこびりつき、簡単には落とせません。

高圧洗浄などで落としていく必要があります。

排水管の状態に気づかず放置すると、ゴミや汚れが蓄積されていき、毛詰まりの状況が酷くなるのです。

髪の毛や体毛は水や洗剤で溶けないから

髪の毛はトイレ用洗剤で溶かすことはできません。

髪の毛を溶かすためには「水酸化ナトリウム」や「次亜塩素酸塩」の成分が含まれたパイプユニッシュサニボンを使用する必要があります。

つまり、「トイレ用洗剤を使用して掃除をしているから平気」と安易に考えると、排水管内に髪の毛が蓄積されていき毛詰まりを引き起こしてしまいます。

トイレが毛詰まりを起こしやすい生活パターン

トイレの毛詰まりトラブルを起こしやすい人の生活には、以下2つの共通点があります。

  • 掃除で出た髪の毛を日常的にトイレに流している
  • トイレで髪をとくのが癖になっている

該当している方は要注意です。

掃除で出た髪の毛を日常的にトイレに流している

1つ目が、掃除で拾った髪の毛をトイレに流すことです。

トイレの床に落ちた毛をトイレシートで拾い、そのまま流すと毛詰まりの原因となります。

一般的に少量の髪の毛なら流しても問題ないと言われがちですが、少しずつ髪の毛は詰まっていきます。

そのため、毛詰まり発生を抑制するために髪の毛を流すのは控えましょう。

浴槽の排水口に溜まった髪の毛が気持ち悪く、ゴミ箱に捨てたくない方が「トイレにポイッと捨てられないか」と考えてしまい、毛詰まりを起こしてしまいがちのため気をつけてみてください。

トイレで髪をとくのが癖になっている

2つ目が、トイレで髪をとくのが癖になっていることです。

ユニットバスの鏡の前で髪をとくのが日課になっている場合、毛詰まりが起きやすくなります。

とくにトイレの蓋を開けた状態だと、髪をといて抜けた毛が落ちてしまいがちです。

また、髭の処理毛をトイレに流す方も多く見受けられます。

古いタイプのユニットバスは排水管が1本で繋がっているため、トイレで毛詰まりが起きると、バスタブ側の排水溝から水が溢れ出てきて大きなトラブルに発展し大変危険です。

また、新しいタイプのユニットバスの排水管は分流式ですが、1つに統一された管で毛詰まりが起きるとトイレだけでなく、お風呂や洗面台も詰まります。

そのため、トイレの蓋を開けたまま髪をとく癖を見直すようにしましょう。

トイレの毛詰まりが引き起こす重大な事故とは?

トイレに髪の毛を流すと2つの事故につながります。

まず、下水道処理場のポンプやモーターの誤作動です。

トイレに流した髪の毛が排水管を通り、下水処理場に到達するとポンプやモーターに絡まり誤作動を引き起こす恐れがあります。

自治体が注意喚起を呼び掛けているため、トイレに髪の毛を流さないように気をつけましょう。

2つ目がご自宅の排水管の詰まりによる事故です。

トイレが毛詰まりすると下水が使用できなくなるだけでなく、水が漏れて下の階の住民に迷惑をかけてしまいかねません。

水漏れを防ぐために、トイレが詰まったら早めに水道修理業者を呼ぶことをおすすめします。

また、共同排水管で毛詰まりを引き起こした場合は、近隣住民も下水が使用できません。

近隣住民とのトラブルへと発展し、最悪の場合は賠償請求される恐れがあるため注意が必要です。

このように大きな事故を引き起こして、あらゆる人に迷惑をかけることになるため、絶対にトイレに髪の毛を流さないようにしましょう。

トイレが毛詰まりを起こした際の対処法5選

トイレが毛詰まりした場合の対処法

  • パイプユニッシュを使って髪の毛を溶かす
  • ラバーカップで髪の毛を取り除く
  • 真空パイプクリーナーで除去する
  • ワイヤーブラシで髪の毛を取り除く
  • 水回りの修理業者を呼んで除去してもらう

トイレが毛詰まりを起こした際の対処法として、これら5つが挙げられます。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

パイプユニッシュを使って髪の毛を溶かす

トイレが毛詰まりを起こした際は、髪の毛を溶かすパイプユニッシュを排水口に注ぎ15~30分放置して水を流してみましょう。

水の流れが悪い場合は、繰り返し使用すると効果的です。

こびりついた髪の毛やヘドロを溶かす威力を期待したい方は、威力が強いパイプユニッシュPROがおすすめです。

また、パイプユニッシュの他にも、サニボンやカビダッシュのような洗浄剤が販売されています。

ラバーカップで髪の毛を取り除く

トイレが詰まったときに、よく使用されるものがラバーカップです。

ラバーカップを排水口に押し付けた後に引き上げれば、吸引力で詰まりを解消できます。

ラバーカップの威力を最大限に発揮するため正しい使い方を覚えておきましょう。

 

[ラバーカップの正しい使い方]

  1. トイレの周りを養生する
  2. ラバーカップのゴム部分が浸る程度に便器の水位を調整する
  3. 便器の排水口に平行に、密着するようにラバーカップを押し当てる
  4. ラバーカップ内の空気を押し出してカップ部分をへこます
  5. ラバーカップで水流を起こすように勢いよく引く
  6. 異物が取り除けてコポコポと音がするまで繰り返す

ラバーカップはホームセンターやドラッグストア、100均一など多くの場所で販売されていますので手に入れやすいです。

真空パイプクリーナーで除去する

ラバーカップより強い威力が欲しい方は真空パイプクリーナーがおすすめです。

真空パイプクリーナーの威力を最大限に発揮するため、正しい使い方を覚えておきましょう。

 

[真空パイプクリーナーの使い方]

  1. トイレの周りを養生する
  2. 排水口にカップ部分を密着させる
  3. ハンドルを強く引く
  4. 異物が取り除けてコポコポと音がするまで繰り返す真空

パイプクリーナーは2,000円ぐらいで、ホームセンターやインターネットショッピングで購入できます。

ワイヤーブラシで髪の毛を取り除く

髪の毛は排水管のつなぎ目に絡まっていることが多いため、ワイヤーブラシで絡め取ることができます。

ワイヤーブラシで髪の毛を取り除く手順は以下の通りです。 

 

[ワイヤーブラシの正しい使い方]

  1. 下水が飛び散るのを防ぐために養生をする
  2. トイレの管の壁に沿わせるようにワイヤーブラシを挿入する
  3. ワイヤーブラシが引っかかる箇所を探す
  4. ワイヤーブラシが引っかかったらワイヤーを回転する
  5. ワイヤーブラシを引き抜いて異物が付着しているか確認する
  6. 髪の毛を取り除けたら水が流れるか確認する

ワイヤーブラシは100円ショップやホームセンター、通販サイトで購入できます。

水回りの修理業者を呼んで除去してもらう

パイプユニッシュやワイヤーブラシで毛詰まりを解消できない場合は水道修理業者を呼んで髪の毛を除去してもらいましょう。

トイレの毛詰まりで排水経路が異常をきたしたら、便器と床の隙間から水漏れが起きる可能性があるため、トラブルが発生したら、早めに水回りの修理業者を呼ぶことをおすすめします。

水道修理業者の料金体系や対応力は各社で異なります。

そのため、高額請求などトラブルを防ぐチェックポイントを押さえた上で依頼先を決めましょう。

 

[水道修理業者の選び方]

  • 水道局指定の業者であるか
  • 見積書の内訳が書かれており明瞭会計である
  • 見積もり金額や作業内容に同意した上で作業を進める
  • 見積もり後にキャンセルができる
  • 水道修理業者の担当者が丁寧である
  • トイレつまりを解決した実績を豊富に保有している
  • 水道修理業者の評判・口コミが優れている
  • アフターサポートが付いているか

トイレのつまりを放置すると水漏れなど新たな問題が起こる可能性があるため、できるだけ早めに水道専門業者に依頼することをおすすめします。

トイレの毛詰まりを予防する3つの対策

トイレの毛詰まりは、日頃のお手入れ方法を工夫するだけで予防できます。

ここでは、簡単にできる3つの対策方法をご紹介します。

  • 髪の毛を便器に流さず可燃ゴミで処理する
  • こまめにアルカリ性洗剤を使う
  • 生活習慣を見直す

髪の毛を便器に流さず可燃ゴミで処理する

トイレ掃除やお風呂掃除で出た髪の毛は便器に流さずに、可燃ゴミで処理しましょう。

トイレの床に髪の毛が落ちている場合はトイレシートで拭き上げて、可燃ゴミで捨てるなど心掛けることで毛詰まりが起きにくくなります。

お風呂の排水口に溜まった髪の毛はビニール袋に入れて縛り、可燃ゴミで処分しましょう。

髪の毛は可燃ゴミで処理すると心がけるだけで毛詰まりが予防できます。

こまめにアルカリ性洗剤を使う

トイレの毛詰まりが不安な方は、1カ月に1回を目安にパイプユニッシュで排水管掃除をしましょう。

月1回のペースでパイプユニッシュをすることで毛詰まりを防止できます。

自宅のお風呂、トイレ、洗面台の排水管は分流式ですが、敷地内で1つの管に統一されて繋がります。

その管の毛詰まり予防に効果的です。

(※パイプユニッシュなどの洗浄剤を使用する場合は酸性洗剤と混ぜてはいけません。酸性洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生して大変危険なため注意しましょう。)

生活習慣を見直す

ユニットバスの鏡で髪をとかすのが日課になっている方は、生活習慣を見直すことで毛詰まりを予防できます。

例えば、ユニットバスの鏡で髪をとかしたい場合は、トイレの蓋を閉めることを意識するだけでも毛詰まり予防になるでしょう。

また、ドレッサーや鏡を購入して身支度やお肌のお手入れをする場所を作れば、ユニットバスに抜け落ちる髪の量を減らすことができます。

まとめ

トイレに髪の毛を流すと毛詰まりが起きて、大きな事故に発展してしまう危険性もあります。

髪の毛は水や洗剤では溶けず、排水管のつなぎ目にひっかかりやすいです。

細い髪の毛だから、トイレに流しても大丈夫と考えてしまうと、排水管が詰まります。

トイレ詰まりを予防したい方は、これを機会に自分で行える排水管の掃除を定期的にしてみたり、生活習慣を見直してみたりしてみてください。

日頃の小さな心がけが大きなトラブルを防ぐことにつながります。

以下の記事では、その他の主なトイレつまりの原因についてまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。

No8:トイレ つまり 原因の内部リンクを挿入予定