そこでこの記事では、冬にトイレが詰まりやすくなる原因ともし詰まってしまったらどう対処すればいいのか、そして、詰まらないようにするための予防策について解説しています。
冬によくあるトイレの問題を知り、事前に対策方法を押さえておくことで、不安なく快適に過ごせるようにしましょう。
目次
冬にトイレが詰まりやすくなるのはなぜ?
冬になると、給水管の凍結が起こったり、水に溶けるべき物質が溶けづらくなったりして、トイレが詰まりやすくなります。
冬にトイレが詰まりやすくなる具体的な理由として、次の3つが挙げられます。
- 給水管が凍結するため
- 水温が低く汚物や紙が溶けにくいため
- 排水管内の汚物や排水が凍るため
こうした理由から、冬場はトイレの詰まりに特に注意が必要です。以下からはさらに、それぞれのトイレが詰まる理由について詳しく見ていきましょう。
給水管が凍結するため
冬の寒さは、トイレの給水管にも直接影響します。
特に外気温が氷点下になる日が続くと、管の中の水が凍り始めます。管が凍ると、トイレに水が運ばれてこなくなり、結果として流れにくくなってしまうのです。
水がうまく流れないと、トイレットペーパーや用を足した後の物が管の中で止まり、詰まりが発生しやすくなってしまいます。
こうしたトラブルを避けるためには、寒くなる前に水を運ぶ管を保護する工夫や、寒波が来るときはあらかじめ水を抜いておくなどの準備が大切です。
水温が低く汚物や紙が溶けにくいため
冬はトイレの水が冷たくなるため、トイレットペーパーや排泄物が水に溶けにくくなります。
特にトイレットペーパーは、外の寒さで硬くなってしまい、水に溶けにくい状態になりやすいです。このトイレットペーパーの硬さが原因で、排水管の中で紙や汚物が絡まり合い、トイレが詰まることがあります。
こうした状況を防ぐには、トイレットペーパーを少なめに使ったり、冷たい季節にはたまに温かい水を流してみるといいでしょう。
このように温かい水を流すことで、排水管の中を適度に暖かく保ち、詰まりにくくすることができます。
排水管内の汚物や排水が凍るため
冬になると、特に寒い場所や、家を長い間留守にするときに、トイレの排水管の中にある水が凍ってしまうことがあります。
排水管の水が凍ってしまうせいで、排水管の中の水が動かなくなり、トイレが使えなくなることもあるのです。
さらに、排水管に残っている汚れなども凍ると、トイレが詰まる原因となります。
こうしたトラブルを防ぐためには、家を空ける前にトイレの水を抜いたり、排水管に断熱材を巻いたりすることがおすすめです。
冬のトイレが詰まった時の対処法
冬にトイレが詰まったときの対処法として、以下3つの方法があります。
- 給水管を温める
- トイレにお湯を注ぐ
- ラバーカップを利用する
こうした方法を取ると、冬のトイレ詰まりを解消できる可能性があります。
以下からは、さらにそれぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。
給水管を温める
冬になると、トイレの水が凍ってしまうことがあります。これを防ぐためには、給水管を温めることが大切です。
給水管を温める方法として、以下のようにカイロを給水管に当ててタオルで巻く方法や、ドライヤーで直接温める方法があります。
【カイロを使う方法】
カイロを給水管に直接当てる前に、カイロを布やタオルで包みます。これは、給水管に直接熱が当たりすぎてしまうのを防ぐためです。次に、包んだカイロを給水管に当てたら、さらにタオルで巻いて固定してください。タオルで巻くことで、熱が逃げにくくなり、効率よく給水管を温めることができます。
【ドライヤーを使う方法】
ドライヤーを使って給水管を直接温める場合は、ドライヤーの熱風が給水管に均等に当たるようにします。しかし、ドライヤーを給水管に近づけすぎないように注意してください。高温で長時間当て続けると、給水管が損傷する恐れがあるためです。温める際は、ドライヤーと給水管の間に一定の距離を保ち、ゆっくりと全体に温風を当ててください。
もし、水が全く出なくなってしまったら、キッチンやお風呂から水を汲んでトイレのタンクに入れるという方法もあります。
こうした方法で、給水管が凍るのを防ぎ、トイレを正常に使えるようにしましょう。
トイレにお湯を注ぐ
排水管が凍ってしまったときは、お湯を使って温めましょう。
ただし、便器が壊れないように熱すぎるお湯は使わず、50℃以下のお湯を使ってください。
まず、便器の中の冷たい水を流し、その後にお湯をゆっくりと注ぎます。
一連の作業を何回か繰り返すことで、凍っていた部分が溶けて、水の流れが良くなります。
ラバーカップを利用する
トイレットペーパーや汚物が凍って絡まってしまい、トイレが詰まってしまったときには、ラバーカップが役立ちます。
お湯を注ぎながらラバーカップを使って、詰まりを動かして水で溶かしましょう。
ただし、ラバーカップで解決できるのは詰まりが軽度の場合です。詰まりがひどいときには、専門業者などへの依頼を考えるべきです。
ラバーカップがない場合の代用品
トイレが詰まったとき、ラバーカップが手元になくても大丈夫です。ペットボトル、ラップ、ビニール袋のいずれかを用意できれば、以下のように簡単な方法で詰まりを解消できます。
- ペットボトルを使う:底を切り取ったペットボトルを排水口に押し当て、上下に動かして圧力をかけ、詰まりを取り除きます。
- ラップを使う:便器の上部をラップでしっかり覆い、空気を密封します。その上から手で軽く押して圧力をかけ、詰まりを動かします。
- ビニール袋を使う:トイレの水量を調整後、ビニール袋を手にはめて排水口に手を入れ、詰まりを取り除きます。隙間があればタオルで埋め、水圧で詰まりを解消します。
こうした方法は、家にあるものを使って簡単にできるので、トイレが詰まったときに役立ちます。安全に注意しながら、慎重に作業を進めてください。
冬場のトイレ詰まりが解消しない場合は水道修理業者に依頼する
冬場、凍結などによりトイレが詰まり、自分で直せない場合、水道の修理をする専門の業者に頼むのがいいでしょう。
水道修理業者に頼む最大のメリットは、詰まりの本当の原因を特定し、正しい修理をしてくれることです。さらに凍った管だけでなく、他の理由で詰まっている場合も一緒に直してくれます。
もし必要なら、管の修理や新しいものに交換する作業も行います。これによって、トイレの詰まりだけでなく、これから起こるかもしれない問題も防ぐことができるのです。
冬にトイレが詰まったら、まずは自分でできる簡単な方法から試してみましょう。しかし、それでも直らない場合や、管が壊れてしまっているような大きな問題があるかもしれない時は、すぐに専門の業者に相談することが大切です。
冬にトイレを詰まらせないための予防策
冬になると、トイレが詰まりやすくなることがあります。こうしたトイレの詰まりを事前に防ぐために、以下の予防策があるのです。
- 水を流しっぱなしにする
- トイレにお湯を入れる
- 凍結防止剤を入れる
こうした予防策を行っておくと、冬にトイレが詰まるのを防ぐことができます。ここでは、それぞれの方法についてより詳しく説明します。
水を流しっぱなしにする
トイレの水道管が凍るのを防ぐためには、トイレの近くの洗面所やキッチンからちょっとだけ水を流し続けてみましょう。
水が水道管内を動き続けることにより、凍結のリスクを減らすことができます。
特に、冬休みやお正月などで家を空ける際に、水の流しっぱなしを試してみてください。帰宅した時に、トイレがすぐに使える状態を保つことができます。
このように、少しの水を流し続けるだけで、冬にトイレが詰まる問題を防げるのです。
トイレにお湯を入れる
トイレの排水管が冬に凍ってしまう理由として、外の気温が氷点下まで低下し、トイレの管の中にある水や汚れが固まってしまうことも挙げられます。
凍結を防ぐためには、トイレにお湯を定期的に流すことが効果的です。
お湯を流すことで、凍ってしまった水や汚れを溶かし、スムーズに水が流れるようにすることができます。
特に、氷点下など寒い日が続くときは、この方法を定期的に行うと良いでしょう。
ただし、お湯が熱すぎないように、40℃〜60℃のお湯を使うようにしましょう。40℃〜60℃のお湯が良い理由は、凍結した水や汚れを溶かすために必要な温度でありつつ、トイレの管を傷つけたり、変質させてしまうリスクを最小限に抑えられる温度であるためです。
60℃以上のお湯を使用すると、トイレの管にダメージを与える可能性があるため、注意してください。
凍結防止剤を入れる
もし長い間、家を空ける予定があれば、トイレの水が凍ってしまうのを防ぐために、凍結防止剤を使うことを考えてみてください。
凍結防止剤は、水が凍る温度を下げて、水が凍りにくくする効果があります。
トイレのタンクや便器にこの凍結防止剤を入れておくと、家を空けている間もトイレの水が凍るのを防ぐことができます。
凍結防止剤を使う場合は、暖房がついている便座をつけたままにして便座のふたを閉めておくと、便器の中の温度を保つことができ、より効果的です。
こうした方法で、家を空けている間にトイレの水が凍ってしまう現象を防ぎましょう。
まとめ
この記事では、冬にトイレが詰まる原因と、それを直したり防いだりする方法について解説しました。
冬になると、トイレが詰まりやすくなることがよくあります。給水管が凍ってしまったり、水が冷たくて汚れが溶けにくくなったり、排水管が凍ったりすることが、トイレが詰まる原因として考えられます。
しかしながら、ちょっとした予防策をするだけで、これらの問題をずいぶん減らすことができます。
たとえば、水を少し流し続けたり、トイレにお湯を入れたり、凍結防止剤を使ったりすることが挙げられます。これらは家で簡単にできることなので、ぜひ試してみてください。
もし、自分で直せないときは、すぐに水道の修理をしてくれる業者に連絡することも大切です。
この冬もトイレの問題で困らないように、ぜひこの記事で紹介したことを役立ててください。
以下の記事では、その他の主なトイレつまりの原因についてまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。