トイレの水が正常に流れないトラブルに悩まされている方は多いのではないでしょうか。
その原因の一つとして考えられるのが、トイレタンク内の「ダイヤフラム」の劣化です。ダイヤフラムは目立たない部品ですが、トイレの給水に重要な役割を果たしています。

この記事では、ダイヤフラムの役割から交換方法、費用の目安まで、詳しく解説していきます。自分で交換できるか迷っている方や修理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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トイレのダイヤフラムとは

トイレタンク内にある給水装置の中心的な部品が「ダイヤフラム」です。この部品は、水圧を利用してタンクへの給水を制御する薄いゴム製の膜状の部品です。タンク内の水位が下がると、ダイヤフラムが開いて給水を始め、適切な水位まで達すると自動的に給水を止める仕組みになっています。

 

一般的に耐用年数は3~5年程度とされており、経年劣化によってゴムが硬化したり、亀裂が入ったりすることで、正常な給水ができなくなる可能性があります。定期的な点検と交換が必要な消耗品であることを覚えておきましょう。

トイレのダイヤフラムを交換する手順

ダイヤフラムの交換は、基本的な工具があれば自分でも行える作業です。以下の手順に沿って、順番に作業を進めていきましょう。

  • 1,交換に必要な道具を揃える
  • 2,給水を止めて水抜きを行う
  • 3,古いダイヤフラムを取り外す
  • 4,新しいダイヤフラムを取り付ける
  • 5,動作確認を行う

交換に必要な道具を揃える

ダイヤフラムを交換する際には、適切な工具と交換用のダイヤフラムを用意しましょう。これはトイレメーカーや型番によって異なるため、事前に確認が必要です。また、工具はモンキーレンチやペンチ、マイナスドライバーなどが必要になります。さらに、作業時の水漏れに備えてバケツやタオルも用意しておくと安心です。

給水を止めて水抜きを行う

作業を始める前に、必ず給水を止める必要があります。止水栓を右に回して締め、タンク内の水を流します。その後、タンク内に残った水をタオルやスポンジで完全に拭き取りましょう。水が残っていると作業がしづらくなるだけでなく、床を濡らしてしまう原因にもなるため、しっかりと水抜きを行います。

古いダイヤフラムを取り外す

水抜きが完了したら、タンク内の古いダイヤフラムを取り外します。固定ナットをモンキーレンチで緩め、慎重に行いましょう。この時、無理な力を加えると部品が破損する可能性があるため、ゆっくりと作業を進めることが大切です。

新しいダイヤフラムを取り付ける

古いダイヤフラムを取り外したら、新しいダイヤフラムを装着します。向きを間違えないように注意しながら、しっかりとはめ込みます。取り付ける際にボールタップをずらしていたら、元の位置に戻し、固定ナットで確実に固定しましょう。

動作確認を行う

すべての部品を取り付け終えたら、最後に動作確認を行います。止水栓をゆっくりと開き、水漏れがないか確認します。タンクに正常に給水され、適切な水位で止まることを確認しましょう。また、トイレを数回流して、給水と止水が正常に行われることを確認することも重要です。

トイレのダイヤフラムを交換するときの注意点

トイレのダイヤフラムを交換するときの注意点は、以下の3つです。

  • 1,事前にダイヤフラムの品番を確認しておく
  • 2,クリーニングピンがセットされているかを確認する
  • 3,しっかりと差し込む

事前にダイヤフラムの品番を確認しておく

トイレのメーカーや型番によって使用されているダイヤフラムは異なります。交換部品を購入する前に、必ず現在使用しているダイヤフラムの品番を確認しましょう。間違った部品を購入すると、正常に機能しない可能性があります。

クリーニングピンがセットされているかを確認する

新しいダイヤフラムには、通常クリーニングピンが付属しています。このピンは水垢や異物の除去に重要な役割を果たすため、必ずセットされているか確認してください。

しっかりと差し込む

ダイヤフラムの取り付け時は、確実に奥まで差し込むことが重要です。不完全な装着は水漏れや誤動作の原因となるため、カチッという手応えを確認してください。

トイレのダイヤフラムの劣化によって考えられるトラブル

ダイヤフラムが劣化すると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。早期発見・対処が重要です。

  • タンクに給水されない
  • 水が止まらない状態が続く
  • 水の出が極端に遅い

タンクに給水されない

多いトラブルの一つが、タンクへの給水が行われないという症状です。これは、ダイヤフラムが硬化して正常に開閉できなくなったり、亀裂が入って水圧が正しくかからなくなったりすることが原因です。この場合、トイレを流しても十分な水量が確保できず、汚物が流れにくくなる可能性があります。

水が止まらない状態が続く

ダイヤフラムが正常に閉じられなくなると、タンクに水が溜まっても給水が止まらない状態になります。これは水道代の無駄になるだけでなく、最悪の場合、トイレや洗面所が水浸しになる可能性もあります。

水の出が極端に遅い

ダイヤフラムの劣化により、給水速度が著しく低下することがあります。これにより、トイレを使用してから次の使用までの待ち時間が長くなり、複数人で使用する家庭では特に不便を感じることになります。

トイレのダイヤフラムの交換費用の目安

ダイヤフラムの交換費用は、部品代と工事費用に分かれます。部品代は1,000円~3,000円程度で、メーカーや型番によって異なります。業者に依頼する場合の工事費用は、基本料金と作業料金を合わせて8,000円~15,000円程度が目安となります。

自分で交換する場合は部品代のみで済むため、かなりの費用節約になるでしょう。ただし、不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼するのがおすすめです。

ダイヤフラム交換ができない場合は専門業者に相談しよう

自分での交換に不安を感じる場合や、作業中に予期せぬ問題が発生した場合は、すぐに作業を中止し、専門業者に相談・依頼するのがおすすめです。特に、水漏れが発生した場合や、部品が破損してしまった場合は、早急な対応が必要です。

専門業者は必要な工具と経験を持っているため、自分で作業するよりも迅速かつ確実に修理をしてもらえます。また、保証もついてくるため、安心して依頼できます。トイレは毎日使う大切な設備ですので、確実な修理を心がけましょう。

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まとめ

トイレのダイヤフラムは、定期的なメンテナンスが必要な重要な部品です。
劣化による様々なトラブルを防ぐために、定期的な点検と適切な時期での交換を心がけましょう。

 

自分で交換する場合は、必要な工具と手順を確認し、慎重に作業を進めることが大切です。また、少しでも不安を感じる場合は、トラブルが起こっていなくても、「トイレつまりの救急センター」では日々のメンテナンスも対応するので、お気軽にお問い合わせください。