トイレの水漏れは、日常生活に重大な支障をきたす住宅トラブルの一つです。放置すると水道代の高騰や床の腐食、さらには階下への漏水など、深刻な問題に発展する可能性があります。
しかし、初期段階で適切な対応を取ることで、被害を最小限に抑えることができます。この記事では、トイレの水漏れが発生した際の応急処置から修理方法、業者への依頼方法まで、詳しく解説していきます。
目次
トイレから水漏れが発生したときの応急処置
水漏れを発見したら、まず以下の応急処置を行うことで被害の拡大を防ぐことができます。落ち着いて対応することが重要です。
トイレの止水栓を閉める
水漏れを発見したら、まず最初に行うべき作業が止水栓を閉めることです。止水栓は通常、便器の横か下に設置されており、レバーまたはハンドル式となっています。時計回りに回すことで水を止めることができます。止水栓を閉めることで、それ以上の水漏れを防ぐことができ、修理作業もスムーズに行えるようになります。
止水栓の位置が分からないときは元栓を閉める
止水栓が見つからない場合は、建物の元栓を閉めて対応します。一時的に家全体の水が使えなくなりますが、被害拡大を防ぐために必要な措置です。
ウォシュレットの電源を抜く
水漏れが発生している場合、電気系統のショートを防ぐために、すぐにウォシュレットの電源プラグを抜くことが重要です。水と電気は非常に危険な組み合わせとなるため、手が濡れている場合は、乾いた布やタオルを使用してプラグを抜くようにしましょう。また、床に水が溜まっている場合は、感電の危険があるため、ゴム底の靴を履いて作業を行うようにしてください。
トイレから水漏れする原因と修理方法
- トイレタンク内の部品が故障している(修理難易度:★★★★★)
- トイレの便器と床の間から水漏れ(修理難易度:★★★★☆)
- 給水管や止水栓の接続部分のゆるみや劣化(修理難易度:★★★★☆)
- ウォシュレット(温水洗浄便座)の故障(修理難易度:★★★☆☆)
- トイレの本体(便器)やタンクのひび割れ(修理難易度:★★☆☆☆)
トイレタンク内の部品が故障している
トイレタンク内の部品の劣化や故障は、水漏れの主要な原因の一つです。特にフロートやボールタップ、排水弁などの部品が経年劣化により正常に機能しなくなると、タンクから水が継続的に漏れ出す状態になります。これらの部品は定期的な点検と交換が必要です。
タンク内の部品交換は、一般的なホームセンターで購入できる補修部品を使用することで、自身で修理することが可能です。部品を交換する際は、必ず止水栓を閉めてから作業を開始しましょう。
トイレの便器と床の間から水漏れ
便器と床の間からの水漏れは、パッキンの劣化や便器のがたつきが原因となっていることが多いです。この状態を放置すると、床の腐食や階下への漏水など、建物に重大な損傷を与える可能性があります。水漏れを発見したら、被害が大きくなる前に専門の修理業者に依頼するようにしてください。
トイレ修理業者に依頼したほうがいい
トイレの便器と床の間からの水漏れは、便器を一度持ち上げて修理する必要があるため、自分でやるのはかなり難しいです。また、万が一便器を落としてしまうと、ひび割れしたり、床を傷つけてしまう可能性があるため、安全かつ迅速に対応してくれる専門の修理業者に依頼するようにしましょう。
ただし、応急処置として水漏れを防ぎたいなら、補修テープを使うと一時的な処置は可能です。以下の記事でおすすめの補修テープや巻き方・貼り方について解説しているので、参考にしてください。
給水管や止水栓の接続部分のゆるみや劣化
給水管や止水栓の接続部分からの水漏れは、経年劣化やパッキンの劣化が主な原因です。また、地震や振動による接続部分のゆるみによっても発生することがあります。定期的な点検と適切な締め付け管理が重要です。
接続部分のゆるみは、モンキーレンチなどの工具を使用して締め直すことで改善できる場合があります。パッキンの劣化の場合は、ホームセンターで購入可能な新しいパッキンと交換することで対応できます。
ウォシュレット(温水洗浄便座)の故障
ウォシュレットからの水漏れは、給水ホースの接続不良や本体内部の故障が主な原因です。特に冬場は、凍結による破損にも注意が必要です。温水洗浄便座は精密機器のため、故障のパターンも様々です。
給水ホースの接続部分の緩みは、手で締め直すことで対応可能です。ただし、内部機器の故障の場合は、メーカーのサポートセンターに相談するか、専門業者への修理依頼が必要となります。
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トイレの本体(便器)やタンクのひび割れ
便器やタンクのひび割れは、衝撃や凍結、経年劣化などが原因で発生します。一度ひび割れが発生すると、そこから水が染み出し、徐々に漏水量が増加していく傾向があります。どんどん床が水浸しになっていくので、応急処置を施しながらトイレ修理業者に連絡して修理してもらうようにしてください。応急処置としては、ひび割れた部分に補修テープを貼るのがおすすめです。溢れてくる水の量によっては、重ねて貼ってみてもいいでしょう。
なお、ひび割れを接着剤などでくっつけるのは難しいため、修理方法としては便器本体を新しいものに交換するしかありません。トイレ本体の交換は、つまりや水漏れなどのトラブル修理よりも高額になりますが、条件を満たせば自治体からの補助金・助成金がもらえるかもしれないため、確認してみてください。
トイレの水漏れを自分で直せないときは修理業者に依頼する
水漏れの状況や原因によっては、専門業者への依頼が必要不可欠です。特に便器の交換や配管の修理が必要な場合は、必ず専門業者に依頼しましょう。
また、自己修理を試みても改善が見られない場合や原因が特定できない場合も、早めに専門業者に相談するのがおすすめです。修理業者を選ぶ際は、以下の点に注意して選定することが重要です。
- 1、地域での評判や口コミ情報を確認する
- 2、複数の業者から見積もりを取得する
- 3、保証内容を確認する
- 4、緊急対応が可能かどうかを確認する
- 5、資格や実績を確認する
トイレ修理業者に水漏れ修理を依頼したときの費用目安
トイレの修理費用は、問題の内容や必要な部品によって大きく異なります。一般的な修理費用の目安は以下の通りです。
- 1、パッキン交換:5,000円~15,000円
- 2、タンク内部品の交換:10,000円~30,000円
- 3、便器の交換:50,000円~150,000円
- 4、配管の修理:20,000円~100,000円
- 5、ウォシュレットの修理:15,000円~50,000円
トイレ修理業者に依頼するときの注意点
修理業者に依頼する際は、以下の点に注意して対応することが重要です。見積もりは必ず書面で受け取って、作業内容と保証範囲を明確にしたうえで依頼するようにしましょう。
- 1、事前に作業内容と費用の詳細な説明を求める
- 2、追加料金が発生する可能性がある場合は、その条件を確認する
- 3、修理後の保証内容を確認する
- 4、作業完了後に動作確認を行う
- 5、領収書や保証書を必ず受け取る
まとめ
トイレの水漏れは、早期発見と適切な対応が重要です。軽微な問題であれば自己修理も可能ですが、状況によっては専門業者への依頼が必要となります。水漏れを放置すると、より深刻な問題に発展する可能性があるため、症状が見られたら迅速な対応を心がけましょう。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、突発的な水漏れトラブルを予防することができます。また、修理業者に依頼する際は、見積もりや保証内容をしっかりと確認し、信頼できる業者を選択することが重要です。