旅行や出張で宿泊先のホテルのトイレを詰まらせてしまい、どうしたらいいのか分からずパニックになったことはありませんか?

 

ホテルのトイレが詰まったときは、適切な対処をすることが大切です。放置したり、無理に自分で直そうとすると、トラブルに発展する可能性もあります。

 

そこで今回は、ホテルのトイレが詰まったときの正しい対処法と、詰まりを予防するポイントについて詳しく解説します。

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宿泊先のホテルのトイレが詰まったときの対処法

宿泊先のホテルのトイレが詰まったときの対処法には、大きく分けて以下2つのパターンがあります。

  • フロントに連絡して対処してもらう
  • 自分で対処する

それぞれのパターンについて、詳しく見ていきましょう。

 

フロントに連絡して対処してもらう

自宅のトイレとは違い、ホテルのトイレが詰まった場合は、まずはフロントに連絡して対処してもらいましょう。

 

トイレが詰まる原因はさまざまで、原因によって適切な対処方法が異なります。素人判断で間違った対処をすると、かえって状況を悪化させてしまう可能性があるのです。

 

最悪の場合、ホテル側から損害賠償を請求されるリスクもあります。

 

トイレの詰まりは、基本的には自分で対処せずに、フロントに連絡して専門スタッフに任せるべき、と覚えておきましょう。

自分で対処する 

ホテルのトイレを詰まらせてしまったときは、フロントに相談するのがベストです。

 

しかし、深夜など時間帯によっては、どうしても相談や報告をためらってしまうこともあるかもしれません。そんなときは、自分で対処するという方法もあります。

 

ただし、無理に自分で直そうとすると、かえって状況を悪化させてしまうリスクがあります。そこで、トイレで起きた問題を確実に自分の力で対処できると判断できる場合のみ、自分で対処するようにしましょう。それ以外の場合は、恥ずかしがらずにフロントに連絡することをおすすめします。

ホテルのトイレが詰まったときに自分でできる対処法

ホテルのトイレが詰まったときに、自分でできる対処法としては、主に以下の3つがあげられます。

  • しばらく放置して様子を見る
  • 割り箸やビニール袋を使って詰まりの元を取り出す 
  • ラバーカップを借りて対処する

ここからは、こうしたホテルのトイレが詰まったときに自分でできる対処法、それぞれについて詳しく解説していきます。

しばらく放置して様子を見る

意外かもしれませんが、ホテルのトイレがトイレットペーパーや排泄物で詰まっている場合、しばらく放置するだけで詰まりが解消することもあります。トイレットペーパーや排泄物は水に溶けて分解されるので、1〜2時間ほど様子を見るのも一つの方法です。

 

ただし、トイレから水が溢れてきそうな場合は対処が異なります。そんなときは、すぐにフロントに連絡して相談しましょう。

 

水が流れにくくなっているものの、溢れる心配がない場合や、少しずつ水が流れていく場合は、まずは放置して様子を見るのがおすすめです。

 

割り箸やビニール袋を使って詰まりの元を取り出す

スマートフォンやアクセサリーなど、トイレに流せないものを誤って落としたことが原因で、トイレが詰まってしまうこともあります。こうした水に流せない異物による詰まりを自力で直すのは難しいので、基本的にはフロントに連絡して専門業者に対応してもらうことになることが多いです。

 

ただし便器の中を見て、原因となっている異物が比較的浅いところにあり、簡単に取り出せそうな場合は対処法があります。それは割り箸でつまんだり、ビニール袋で手をカバーして取り出したりするといった方法です。

 

まず、割り箸で異物を取り出す手順は以下の通りです。

  1. トイレの水位が高い場合、ポンプで吸い出したり、布や紙に染み込ませて水位を下げる
  2. ゴム手袋を手に着ける
  3. 割り箸を割って、挟むようにして異物をつかむ
  4. ゆっくりと慎重に引き上げて取り出す
  5. 取り出した後は、水を流して詰まりが解消されたかどうか確認する

続いて、ビニール袋で取り出す方法で異物を取り出す手順は以下の通りです。

  1. ビニール袋を手にはめて便器に手を入れる(袋が古かったり破けそうなときは、何枚か重ねる)
  2. 異物を手でつかんで取り出す
  3. ビニール袋は裏返しにして捨て、手を洗う
  4. 水を流して詰まりが解消されたかどうか確認する

割り箸を使う場合は、便器を傷つけないよう優しく使うなど注意が必要です。余裕があれば、割り箸の先を丸く削っておくことをおすすめします。

 

また、ビニール袋で取り出す際は、袋に穴が開かないよう気をつけましょう。いずれの場合でも、自分だけでの対処が無理そうな場合は、フロントに連絡するのが賢明です。

ラバーカップを借りて対処する

しばらく放置しても詰まりが解消されない場合は、さらなる対処が必要です。

 

しかし、ホテルのトイレで勝手に詰まり解消の作業をすると、別のトラブルに発展するリスクもあります。そこでおすすめなのが、フロントに連絡して自分で対処したい旨を伝え、了解を得た上でラバーカップを借りるという方法です。

 

ラバーカップは使い方を誤るとトイレを傷つける恐れがあるので、店舗に無断で使わないようにしてください。また、実際にラバーカップを使った対処をすべきかどうかの最終的な判断は、施設側に委ねましょう。

 

ラバーカップを使うことになった場合、使い方は以下の通りです。

  1. カップ部分を水の中に入れた時に、カップ部分が水に覆われる程度に便器の中の水を汲み出したり、水を足すなどして調整する
  2. ラバーカップの内側に空気を含ませるようにして、カップの端を便器の排水口に密着させる
  3. ラバーカップを排水口に当てたままゆっくり押しこみ密着させ、真空状態ができたと判断したら力強く引っ張る
  4. 1~3の手順を何度か繰り返し、最後に水を流して詰まりが解消されたか確認する

ポイントは、無理に力を入れすぎないことです。力任せに押し引きすると、便器を傷つけたり、さらに詰まりを悪化させる可能性があります。ラバーカップを使った後、詰まりが解消しない場合や、問題が再発する場合は、無理をせずに再度フロントに連絡し、プロの修理を依頼するようにしましょう。ホテル側の指示に従って、安全に対処することが重要です。

ホテルのトイレを詰まらせたときに怒られたり罰則を受けることはある?

ホテルのトイレを通常どおり使用していながら詰まってしまった場合、宿泊客が怒られたり罰則を受けることは、まずないでしょう。

 

もともとホテルのトイレの調子が悪かったり、配管に問題があったりすることもあります。宿泊客の使用方法に原因があると断定できないケースも多いのです。

 

たとえば、故意にトイレブラシで便器を傷つけたり、大量のものを詰まらせたりしない限り、利用者であるあなたが罪に問われたり、修理費用を請求される可能性は低いです。

ホテルのトイレが詰まったときに報告せず逃げるのはNG

ここまで、使用方法に問題がなければ、ホテル側から責められることはないと説明しました。

 

しかし、トイレを詰まらせたまま報告せずに逃げ帰ってしまうのは、絶対にやめましょう。

 

そういった状態だと、最悪の場合はあなたに損害賠償の請求が来るリスクもあるのです。

 

また、故意ではないトイレの詰まりなのに「故意に詰まらせた」とホテル側に判断される可能性があるので、自分で対処できないのであれば放置せずに報告しましょう。

 

ホテルのスタッフはプロとして部屋のトラブルを熟知しているはずなので、適切な対処方法を知っており、迅速に問題を解決できます。報告することで、問題が大きくなるのを防ぎ、他の宿泊客への影響も最小限に抑えられます。

ホテルのトイレの詰まりを報告せずにチェックアウトすると問われる罪

もしホテルのトイレの詰まりを報告せずにチェックアウトした場合、故意にいたずらをしたと判断されるリスクがあります。その場合、以下のような罪に問われる可能性があるのです。

  • 器物損壊罪
  • 偽計業務妨害

ここからは、各罪状それぞれについて詳しく解説します。

器物損壊罪

器物損壊罪とは、他人の物を傷つけたり壊したりした際に問われる罪です。トイレが詰まった原因が宿泊客の故意によるものだと判断された場合、器物損壊罪が適用される可能性があります。

 

たとえば、異物を意図的にトイレに流し込んで詰まらせた場合や、適切に使用しなかったために詰まりを引き起こした場合が該当します。

 

このような行為を報告せずにチェックアウトすると、意図的(故意)にトラブルを引き起こしたとみなされ、器物損壊罪に問われるリスクが高まります。たとえ故意でない場合でも、報告を怠ったことで故意と判断される可能性があるため、注意が必要です。

偽計業務妨害罪

偽計業務妨害罪とは、第三者の業務を妨害する目的で、虚偽の情報を流したり、だました時に課される罪です。

 

偽計業務妨害罪の考え方に基づくと、トイレを詰まらせたままフロントなどに報告せず黙って帰ることは、ホテル側の業務を妨害したと判断されるリスクがあるといえるのです。

ホテルのトイレを詰まらせないために知っておきたい予防法

ホテルのトイレを詰まらせてしまわないためには、以下の2点を意識しましょう。

  • 一度に大量のトイレットペーパーや排泄物を流さない
  • トイレットペーパーや排泄物以外は流さない

大量のトイレットペーパーを一気に流すと、トイレが詰まるリスクが高まります。適量を心がけ、多く使うと予想される場合でも複数回に分けて流すのがおすすめ。また、固めの排泄物も、一度にたくさん流すと詰まりやすいので注意が必要です。

 

さらに、トイレットペーパー以外は流さないようにしましょう。たとえば、ティッシュはトイレットペーパーと違い、水に溶けにくいので詰まりの原因になりやすいのです。おしりふきなどのウェットティッシュ、生理用品なども同様です。

 

トイレットペーパーの使いすぎにも注意しましょう。ホテルのトイレットペーパーは、家庭用よりも薄手のものが多いので、つい必要以上に使ってしまいがちです。適量のトイレットペーパーを使うと心がけることで、詰まりのリスクを減らすことができるでしょう。

まとめ

ホテルのトイレを詰まらせてしまったときは、基本的にはフロントに連絡して対応してもらうのが一番です。自分で対処することもできますが、まずはフロントに相談しましょう。

 

トイレが詰まったまま報告せず帰ってしまうのは絶対にNGです。トラブルが発生したら、素直にホテル側に伝えることが大切です。トイレを普通に使っている限り、罪に問われたり、損害賠償を請求されることはありません。したがって、過度に心配する必要はありません。

 

事前の予防も忘れずに。トイレットペーパーの使いすぎに気をつけ、トイレに紙類以外は流さないよう注意しましょう。ホテルのトイレを正しく利用することが、こうしたトラブルを避けるための秘訣です。