「トイレの止水栓から水がポタポタと漏れているのだけれど、どのように対処すればいいのだろう?」「トイレの止水栓から水がポタポタと漏れる原因はなんだろう?」とお悩みを抱えていませんか?
そのような方向けに、今回はトイレの止水栓から水がポタポタと漏れる原因と対処法について解説します。
トイレの止水栓から水漏れしたときの応急処置
トイレの止水栓から水漏れしたときの応急処置の方法は3つあります。
- 止水栓を閉める
- 水道の元栓を閉める
- ダクトテープで水漏れ箇所を補修する
ここでは、それぞれの応急処置方法をご紹介します。
止水栓を閉める
まずは、水が出ないようにトイレの止水栓を閉めましょう。
止水栓が付いている場所はトイレの種類により異なります。
(1) タンク付きトイレの場合
トイレのタンクから伸びている給水ホースを辿ると止水栓を見つけることができます。
(2) タンクレストイレの場合
タンクレストイレの場合は便器後方のパネルの中に、止水栓が収納されています。
止水栓を見つけたら、時計回りに回して栓を閉めましょう。
止水栓を閉めて水漏れが止まった場合は、部品(パッキンやナット)の劣化が原因と考えられます。
止水栓の種類
止水栓は「ハンドルタイプ」「ドライバータイプ」「うちネジタイプ」があります。
どのタイプかにより、止水栓の回し方が異なります。
・ハンドルタイプ
ハンドルタイプは手で止水栓を開け閉めできるため、マイナスドライバーのような工具は必要ありません。
ハンドルを手で掴んで、時計回りに動かなくなるまで回しましょう。
・ドライバータイプ
ドライバータイプの止水栓の開け閉めをするためには、マイナスドライバーなどの工具が必要です。
マイナスドライバーを使用して止水栓を時計回りに回せば閉まります。
マイナスドライバーを使用中に怪我をしてしまわないように手袋を着用して作業しましょう。
(※止水栓を閉めるとき、工具を何回転させたか覚えておくと、開ける作業がスムーズになります。)
・うちねじタイプ
うちねじタイプもドライバータイプと同様に、マイナスドライバーなどの工具を使用して止水栓を時計回りに回します。
マイナスドライバーで回らない場合は、水栓ドライバーを購入しましょう。
マイナスドライバーを使用中に怪我をしてしまわないように手袋を着用して作業してください。
(※こちらも止水栓を閉めるとき、工具を回転させた回数を覚えておくと、開ける作業がスムーズになります。)
水道の元栓を閉める
止水栓を閉めてもポタポタと水漏れが止まらない場合は水道の元栓を閉めましょう。
水道の元栓を閉めれば、水の供給が止まるため、止水栓からの水漏れを止めることができます。
しかし、水道の元栓を閉めると、キッチンやお風呂で水が使用できません。
これを理解した上で水道の元栓を閉めましょう。
水道の元栓の閉め方は「戸建て」「マンション」「アパート」で変わります。
・戸建ての場合
戸建てにお住まいの場合は、庭や駐車場にある「量水器」と書かれている水道メーターボックスを開けてください。
メーターボックスのフタが開けられない場合は、マイナスドライバーを挿し込みましょう。
量水器に水道の元栓があるため、時計回りに回してください。
(※元栓には90度回すタイプ、ハンドルのように何周も回すタイプなどがあります。)
・マンションの場合
マンションの場合は玄関前に設置された扉に水道メーターボックスがあります。
扉を開いて、水道の元栓を時計回りに回しましょう。
(※元栓には90度回すタイプ、ハンドルのように何周も回すタイプなどがあります。)
・アパートの場合
アパートの水道の元栓は戸建てと同じであるケースが多く、複数の人で共有しています。
水道の元栓を閉めると他の方も水が使えなくなり、ご近所トラブルに発展しかねません。
そのため、アパートにお住まいの場合は管理会社へ「止水栓から水漏れしている」と相談しましょう。
管理会社へ相談をすれば、どのように対処すべきかを教えてもらえます。
場合によっては、管理会社が水漏れの状況を見にきてくれて、水道修理工事業者を手配してくれることもあるため相談しましょう。
もし、夜間で緊急を要する場合は、水道修理工事業者を手配してください。
ダクトテープで水漏れ箇所を補修
水道の元栓を閉めると建物全体の水が止まります。
しかし、キッチンやお風呂を使う予定の方は水が使えないと困るでしょう。
このような場合は、水漏れ補修テープを貼って一時的な応急処置をしておくと安心です。
水漏れ補修テープが自宅にないという方は、ビニールテープ、ガムテープを5~7周ほどグルグルと巻きつけておけば補修できます。
トイレの止水栓から水漏れする原因
水漏れの応急処置ができたら、トイレの止水栓から水漏れする原因を考えていきましょう。
トイレの止水栓から水漏れする原因は主に3つあります。
- パッキンの劣化
- ナットのゆるみ
- 止水栓の劣化
ここでは、それぞれの原因について解説します。
パッキンの劣化
給水管と止水栓の接合部分には「コマパッキン」「三角パッキン」が使用されています。
パッキンが劣化してひび割れすると、その箇所から水がポタポタと漏れてきてしまうのです。
そのため、止水栓から水がポタポタと流れてくる場合は、まずはパッキンの劣化を疑ってください。
ちなみにパッキンの寿命は10年くらいと言われています。
10年以上住んでいる方は、パッキンの劣化が進んでいる可能性が高いので、水漏れに気づいたらパッキンを確認してみましょう。
ナットのゆるみ
給水管と止水栓を接続するためのナットの締め付けが緩いと、給水ホースが傾いて水がポタポタと漏れてきます。
このような原因の場合は、ナットをきつく締め付ければ、水漏れは解決できます。
経年劣化でナットが破損している場合は、ナットの交換をしましょう。
止水栓の劣化
止水栓が経年劣化してひび割れを起こしてしまうと水漏れが起きます。
止水栓は金属製で強度が高いと思われる方は多くいますが、経年劣化するとひび割れが起きるものです。
また地震など強い衝撃が加わると、止水栓が破損することもあります。
もし止水栓の根本から水漏れしている場合は、止水栓を交換しましょう。
トイレの止水栓が水漏れするときの修理方法
トイレの止水栓から水漏れする3つの原因をご紹介してきましたが、これらの水漏れは以下の方法で修理できます。
- パッキンの交換
- ナットの調節・交換
- 止水栓の交換
ここからは、それぞれの具体的な修理方法を見ていきましょう。
水漏れ修理に必要な道具
止水栓の水漏れを自力で解決するために、まずは必要な道具を揃えましょう。
止水栓の水漏れを修理するためには、ハンドルやナットを回すための専用の道具が必要です。
モンキーレンチやウォータープライヤーなどの工具はホームセンターで販売されています。
・止水栓の水漏れ修理に必要な道具
バケツ | 止水栓から漏れる水をキャッチする |
新聞紙 | 壁や床に水が飛び散らないようにする |
軍手 | 工具を使用して怪我をしないようにする |
モンキーレンチ | 口径部を調整することで色々なサイズのボルトやナットなどを回す |
ウォータープライヤー | パイプを掴み取り外す |
マイナスドライバー | 止水栓を閉めたり開けたりする |
パッキンの交換
止水栓のパッキンの交換方法は以下の通りです。
[パッキンの交換方法]
- 水道の元栓を閉める
- 水漏れ防止のために養生をする
- 必要な道具を用意する
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを緩めて取り外す
- モンチーレンチでナットを緩める
- ナットを取り外す
- 古いパッキンを取り外す
- 新しいパッキンを取り付ける
- ナットを取り付ける
- モンキーレンチでナットを締める
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを締める
- 最後にハンドルの動きを確認する
※ナットを取り付けて締めるときは、適度な加減が大切です。ナットをきつく締めすぎるとハンドルが回りづらくなるため注意してください。
必要な道具はホームセンターで購入できますが、水道局では無償でパッキンを配布しています。
そのため、少しでも修理料金を抑えたい方は、住んでいる地域の水道局に問い合わせて、パッキンを配布してもらいましょう。
ナットの調節・交換
ナットの調整方法や交換方法は以下の通りです。
[ナットの調整方法]
- 水道の元栓を閉める
- 水漏れ防止のために養生をする
- 必要な道具を用意する
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを緩めて取り外す
- モンチーレンチでナットを締める
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを締める
- 最後にハンドルの動きを確認する
※ナットを取り付けて締めるときは、適度な加減が大切です。ナットをきつく締めすぎるとハンドルが回りづらくなるため注意してください。
[ナットの交換方法]
- 水道の元栓を閉める
- 水漏れ防止のために養生をする
- 必要な道具を用意する
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを緩めて取り外す
- モンチーレンチでナットを緩めて取り外す
- 新しいナットを取り付ける
- モンキーレンチでナットを締める
- ウォータープライヤーでハンドルとビスを締める
- 最後にハンドルの動きを確認する
※ナットを取り付けて締めるときは、適度な加減が大切です。ナットをきつく締めすぎるとハンドルが回りづらくなるため注意してください。
止水栓の交換
止水栓の交換方法は以下の通りです。
[止水栓の交換方法]
- 水道の元栓を閉める
- 止水栓の根本をパイプレンチで掴んで緩める
- 止水栓をゆっくり開けて配管内の残りの水を抜く
- 再度、止水栓の根本をパイプレンチで掴んで取り外す
- 止水栓にシールテープを8回程度巻く
- 止水栓を突っ込んで回していき締めていく
h2 賃貸の場合は管理会社に相談する
マンションやアパートなど賃貸住宅にお住まいの方は、止水栓から水がポタポタ漏れたら、まずは管理会社または大家に相談を入れましょう。
なぜなら、止水栓の経年劣化による水漏れの場合は、管理会社側の負担で修理してもらえるケースがあるためです。
しかし、夜間にトラブルが起きて管理会社や大家に連絡が付かないこともあるでしょう。
このような場合は、水道修理業者を探して依頼してください。
また、賃貸契約時に加入した火災保険の内容を見て「借家人賠償責任保険」が付いているか確認しましょう。
借家人賠償責任保険が付いていれば、保険適用で止水栓の修理が受けられます。
自力で修理できない場合はトイレ修理業者に依頼する
止水栓から水がポタポタ漏れる場合の対処方法をご紹介しましたが、自力で修理できない場合はトイレ修理業者へ依頼しましょう。
トイレ修理業者であれば、止水栓の水漏れの原因を特定して、1時間程度で解決できます。止水栓の水漏れトラブル修理の費用相場は以下の通りです。
・止水栓の水漏れトラブルの修理の費用相場
工事内容 | 費用相場 |
止水栓のパッキン交換 | 8,000~9,000円 |
ナットの調整や締め直し | 6,000~14,000円 |
止水栓の交換 | 12,000円~24,000円 |
※水道修理工事業者で料金体系は異なるため、参考価格にしてください。
トイレ修理業者に依頼する場合は、水道局指定の水道修理工事業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
トイレの止水栓からポタポタ水が漏れる原因は「パッキンの劣化」「ナットのゆるみ」「止水栓の劣化」です。
そのため「パッキンの交換」「ナットの調節・交換」「止水栓の交換」で解決できます。
自力で解決したいという方は、この記事を読みながら、止水栓の修理をしてみましょう。
また以下の記事では、トイレのさまざまな水漏れトラブルに関して、対処方法などの役立つ情報を詳しくまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。
【「No122:トイレ 水 漏れ」の内部リンクを挿入】
また、自力でトラブルを解決できない場合や止水栓の修理に不安を感じる場合は、水道修理工事業者「トイレつまりの救急センター」にご相談ください。