トイレは日常生活に欠かせない設備ですが、誤って異物を流してしまうと深刻な問題を引き起こす可能性があります。

本記事では、トイレに流してもよいものと流してはいけないものを整理し、異物を誤って流してしまった場合の対処法について詳しく解説します。

また、専門業者への依頼方法や、業者選びのポイントについても触れていきます。トイレトラブルを未然に防ぎ、適切に対応するための知識を身につけましょう。

目次

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トイレに流していいものといけないものまとめ

トイレに流せるものと流してはいけないものを正しく理解することは、トラブル予防の第一歩です。以下に詳しく解説します。

  • トイレに流してもいいもの
  • トイレに流してはいけないもの

トイレに流してもいいもの

トイレに安全に流せるものは限られています。基本的に流してよいのは、人間の排泄物とトイレットペーパーのみです。

トイレットペーパーは水に溶けやすく設計されているため、適量であれば問題なく流すことができます。ただし、一度に大量のトイレットペーパーを流すと詰まりの原因となるので注意が必要です。

また、「トイレに流せる」と表示のあるウェットティッシュも、少量であれば流すことが可能です。しかし、これらは通常のトイレットペーパーよりも溶けにくいため、頻繁に使用すると問題が生じる可能性があります。トイレに流せるものは極めて限定的であり、少しでも疑問がある場合は流さないことが賢明です。

トイレに流してはいけないもの

トイレに流してはいけないものは多岐にわたります。主なものとしては、ティッシュペーパー、綿棒、生理用品、紙おむつ、食品残渣、油脂類、髪の毛、プラスチック製品、金属類、薬品類などが挙げられます。

これらは水に溶けにくく、排水管を詰まらせる原因となります。特に、ティッシュペーパーは一見トイレットペーパーと似ていますが、水に溶けにくいため絶対に流してはいけません。

また、「トイレに流せる」と表示がないウェットティッシュも同様です。生理用品や紙おむつは吸水性が高いため、排水管内で膨張し深刻な詰まりを引き起こします。

食品残渣や油脂類は腐敗や固形化の原因となり、悪臭や配管の損傷につながる可能性があります。

トイレに流した異物はどこに流れる?

トイレに異物を流してしまった場合、その行方について理解することは重要です。以下に詳しく説明します。

  1. 排水管を通って下水処理場へ流れていく

排水管を通って下水処理場へ流れていく

トイレに流された異物は、基本的に排水管を通って下水処理場へと流れていきます

まず、便器から建物内の排水管を通り、次に公共の下水道へと流れ込みます。そして最終的に下水処理場に到達します。

ただし、異物の大きさや形状によっては、途中の排水管で詰まってしまうことがあります。特に、建物内の排水管や、下水道との接続部分で詰まりやすい傾向があります。

また、下水処理場に到達した異物は、処理設備に負担をかけたり、故障の原因となったりする可能性があります。

トイレに異物を流したときにやるべきこと

トイレに異物を流してしまった場合、以下のような対処法があります。

  • 異物が詰まっているかどうか調べる
  • 手で取れそうなら水を汲みだしてから手を突っ込む
  • 便器を取り外して取ってみる

これらの対処法について、詳しく見ていきましょう。

異物が詰まっているかどうか調べる

異物を流してしまった場合、まずトイレの排水状態を確認することが重要です。

通常通り水が流れるか、水の流れが遅くなっているか、または完全に詰まっているかを観察します。水を流してみて、水位が通常より高くなる、または水の流れが明らかに遅い場合は詰まりの可能性があります。

また、異音がしたり、水が逆流したりする場合も注意が必要です。

詰まりが疑われる場合は、それ以上水を流さず、次の対処方法を検討しましょう。この初期段階での適切な判断が、問題の早期解決につながります。

手で取れそうなら水を汲みだしてから手を突っ込む

異物が便器内で目視できる場合、手で直接取り出すことが最も簡単で効果的な方法です。

ただし、安全と衛生面に十分注意する必要があります。まず、トイレの水をバケツなどで可能な限り汲み出します。次に、長めのゴム手袋を着用し、腕まくりをします。そして慎重に手を入れ、異物を探ります。

見つかったら、ゆっくりと取り出します。この際、異物が破損しないよう注意が必要です。取り出した後は、手をよく洗浄し、消毒することを忘れずに。また、取り出した異物は適切に廃棄してください。

便器を取り外して取ってみる

異物が便器の奥深くに詰まっている場合、便器を取り外して対処する方法があります。

ただし、この作業は専門的な知識と技術が必要なため、自信がない場合は専門家に依頼することをおすすめします。便器の取り外しには、まず給水を止め、タンク内の水を抜きます。

次に、便器を固定しているボルトを外し、シーリング部分を慎重に切り離します。その後、便器を持ち上げて移動させ、詰まっている異物を取り除きます。

この作業は重労働であり、便器を破損させるリスクもあるため、十分な注意が必要です。

便器を取り外す際の注意点

便器を取り外す際は、安全面と衛生面に十分注意を払う必要があります

まず、作業前に必ずゴム手袋と保護メガネを着用しましょう。便器は重いので、一人で作業せず、必ず誰かの助けを借りてください。また、便器を持ち上げる際は、正しい姿勢で行い、腰を痛めないよう注意します。

取り外し後は、床に水や汚れが広がらないよう、新聞紙やビニールシートを敷いておくとよいでしょう。作業後は、周囲を十分に消毒し、手洗いうがいを徹底することも重要です。これらの注意点を守ることで、安全かつ衛生的に作業を行うことができます。

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トイレに異物を流したときにやってはいけないこと

トイレに異物を流してしまった場合、以下のような行動は避けるべきです。

  1. ラバーカップ(すっぽん)を使うこと
  2. 大量の水やお湯を流す
  3. 異物が小さいからといってそのまま放置する

これらの行動について、詳しく解説します。

ラバーカップ(すっぽん)を使うこと

通常のトイレつまりでは効果的なラバーカップですが、異物による詰まりの場合は使用を避けるべきです。

ラバーカップは水圧を利用してつまりを解消する道具ですが、固形物の異物に対しては効果が限定的です。

むしろ、ラバーカップの使用により、異物がさらに奥へ押し込まれてしまう可能性があります。

これにより、取り出しがより困難になったり、配管のより狭い部分で詰まりを引き起こしたりする危険性があります。また、ラバーカップの強い圧力により、異物が破損し、より小さな破片となって散らばる可能性もあります。

大量の水やお湯を流す

異物が詰まっている状況で、大量の水やお湯を流して強引に押し流そうとする行為は非常に危険です。

この方法では、異物を排水管のより奥へ押し込んでしまう可能性が高く、結果的に問題をさらに悪化させてしまいます。また、大量の水を流すことで、トイレが溢れ出す危険性もあります。

トイレが溢れると、床や壁の水濡れ被害だけでなく、下の階への漏水など、深刻な二次被害を引き起こす可能性があります。特に熱いお湯は、プラスチック製の配管を傷める可能性があるため、絶対に使用しないでください。
H3 異物が小さいからといってそのまま放置する
異物が小さいからといって、そのまま放置することは非常に危険です。

小さな異物でも、排水管内で他の物質と絡まったり、既存の汚れに付着したりして、徐々に大きな詰まりの原因となる可能性があります。

また、異物の材質によっては、時間の経過とともに膨張したり、分解されにくくなったりする場合もあります。さらに、小さな異物が排水管の奥深くまで流れ込むと、後の対処がより困難になります。異物を流してしまった場合は、たとえ小さなものでも、すぐに適切な対処を行うことが重要です。

トイレに異物を流したら業者に依頼するのがおすすめ

トイレに異物を流してしまった場合、専門業者に依頼することには以下のようなメリットがあります。

  • 短時間で異物を取り出してもらえる
  • 配管や便器を傷つけずに済む
  • 自分の手を便器に突っ込むことなくトラブルを解決してもらえる

これらのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

短時間で異物を取り出してもらえる

専門業者に依頼することの大きなメリットの一つは、短時間で効率的に異物を取り出してもらえる点です。

トイレ修理のプロフェッショナルは、豊富な経験と専門的な知識を持っています。また、特殊な機器や道具を使用することで、一般の人では難しい作業も迅速に行うことができます。

例えば、内視鏡カメラを使用して異物の位置を正確に特定したり、高圧洗浄機を使って効果的に異物を押し流したりすることが可能です。これにより、トイレが使用できない時間を最小限に抑えることができ、日常生活への影響を軽減できます。

配管や便器を傷つけずに済む

専門業者に依頼することで、配管や便器を傷つけるリスクを大幅に減らすことができます

トイレの構造や材質に関する深い知識を持つプロフェッショナルは、それぞれの状況に応じた最適な方法で異物を除去します。例えば、適切な道具を選択し、正しい力加減で作業を行うことで、便器や配管に傷をつけることなく異物を取り出すことができます。

また、必要に応じて部品を取り外す際も、適切な手順で行うため、不必要な損傷を防ぐことができます。これにより、トラブル解決後の追加の修理や交換の必要性を減らすことができます。

自分の手を便器に突っ込むことなくトラブルを解決してもらえる

専門業者に依頼することの大きな利点の一つは、自分で直接トイレに手を突っ込む必要がないことです。

トイレは非常に不衛生な場所であり、素手で触れることは健康上のリスクがあります。

また、便器の構造上、手を入れて作業することは困難で、怪我をする可能性もあります。専門業者は適切な保護具を着用し、安全かつ衛生的に作業を行います。

さらに、専門的な道具を使用することで、直接手を使わずに異物を除去することができます。これにより、不快な体験を避けつつ、効果的にトラブルを解決することができます。また、専門家に任せることで、心理的な負担も軽減されるでしょう。

トイレに異物を流してしまったときの業者を呼ぶまでの流れ

トイレに異物を流してしまい、業者を呼ぶ必要がある場合、以下のような手順を踏むことをおすすめします。

  • トイレの止水栓を閉める
  • トイレ修理業者に連絡して見積もりを依頼する
  • 金額に納得したらそのまま作業を始めてもらう
  • 賃貸住宅の場合は管理会社・大家さんに先に連絡する

これらの手順について、詳しく解説します。

トイレの止水栓を閉める

業者を呼ぶ前に、まずトイレの止水栓を閉めることが重要です。

止水栓は通常、トイレタンクの下や側面にあります。これを時計回りに回して閉めることで、トイレへの給水を止めることができます。この作業により、トイレが溢れるリスクを軽減し、さらなる水の無駄遣いを防ぐことができます。

また、業者が到着するまでの間に水位が上昇するのを防ぐ効果もあります。ただし、止水栓の場所が分からない場合や、閉める方法が不明な場合は、無理に操作せず、その旨を業者に伝えてください。

トイレ修理業者に連絡して見積もりを依頼する

次のステップとして、信頼できるトイレ修理業者に連絡し、見積もりを依頼します

電話で状況を詳しく説明し、可能であれば写真をメールで送るなどして、正確な情報を提供しましょう。

多くの業者は、電話での簡単な診断と概算見積もりを無料で行っています。この段階で、作業内容や料金体系、出張費などについて詳しく確認することが大切です。

また、複数の業者に連絡して見積もりを比較することも賢明です。ただし、緊急を要する場合は、信頼できる業者を1社選んで迅速に対応してもらうことも検討しましょう。

金額に納得したらそのまま作業を始めてもらう

見積もり内容に納得できたら、そのまま作業を開始してもらうことをおすすめします

多くの場合、トイレの詰まりは早急な対応が必要なため、見積もりの段階で技術者が現場に来ていることが多いです。

作業内容と料金に合意したら、その場で作業を始めてもらうことで、問題を迅速に解決できます。

ただし、作業開始前に、想定外の問題が見つかった場合の対応や追加料金の可能性についても確認しておくことが重要です。また、作業中は技術者の説明をよく聞き、必要に応じて質問することで、トラブルの原因や再発防止策について理解を深めることができます。

賃貸住宅の場合は管理会社・大家さんに先に連絡する

賃貸住宅に住んでいる場合、トイレの修理業者を呼ぶ前に、まず管理会社や大家さんに連絡することが重要です。

多くの賃貸契約では、設備の修理に関する手順が定められています。管理会社や大家さんに連絡することで、適切な対応方法や費用負担の問題を事前に確認できます。

場合によっては、管理会社が契約している業者を手配してくれることもあります。また、修理費用が家主負担となるケースもあるため、事前の確認は経済的にも有益です。

ただし、水漏れなどの緊急事態の場合は、まず応急処置を行い、その後速やかに管理会社や大家さんに報告することが望ましいでしょう。

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トイレに異物を流したときの業者選びのポイント

トイレ修理業者を選ぶ際は、以下のようなポイントに注意しましょう。

  1. 格安料金ではなく明確な料金表が記載されている
  2. 見積書や契約書が明瞭であること
  3. 水道局指定工事店であるか
  4. 24時間365日・深夜早朝問わず対応しているか

これらのポイントについて、詳しく解説します。

格安料金ではなく明確な料金表が記載されている

信頼できる業者を選ぶ際、極端な格安料金を謳う業者ではなく、明確な料金表を提示している業者を選ぶことが重要です。

適正な価格で質の高いサービスを提供する業者は、通常、料金体系を明確に公開しています。これには、基本料金、出張費、時間外料金などが含まれます。

明確な料金表があることで、予想外の追加料金を請求されるリスクを減らすことができます。また、作業内容ごとの料金が明示されていれば、必要な作業とその費用を事前に理解することができます。

ただし、最終的な料金は現場の状況によって変わる可能性があるため、事前の見積もりも重要です。

見積書や契約書が明瞭であること

信頼できる業者は、明瞭な見積書や契約書を提供します

これらの書類には、作業内容、使用する部品、料金の内訳、作業にかかる時間の見込みなどが詳細に記載されているべきです。また、追加作業が必要になった場合の対応や、保証内容についても明記されているのが望ましいです。

明瞭な書類があることで、作業内容や料金について誤解が生じるリスクを減らすことができます。

さらに、後々のトラブルを避けるためにも、作業開始前に必ず内容を確認し、不明な点があれば質問することが大切です。書類の保管も忘れずに行いましょう。

水道局指定工事店であるか

水道局指定工事店であるかどうかは、業者選びの重要なポイントの一つです。

水道局指定工事店は、地域の水道局から認定を受けた信頼できる業者です。これらの業者は、一定の技術水準や設備、資格を持つことが求められており、高品質な作業が期待できます。

また、水道に関する最新の法令や技術基準に精通しているため、適切かつ安全な修理を行うことができます。さらに、水道本管に関わる工事が必要になった場合でも、スムーズに対応することができます。

ただし、指定工事店であっても、必ず複数の業者を比較検討することをおすすめします。

24時間365日・深夜早朝問わず対応しているか

トイレのトラブルは、いつ発生するか予測できません。

そのため、24時間365日、深夜早朝問わず対応可能な業者を選ぶことが重要です。

緊急時にすぐに対応してもらえる業者を事前に見つけておくことで、トラブル発生時の不安やストレスを軽減できます。ただし、時間外の対応には追加料金がかかる場合が多いので、料金体系を事前に確認しておくことが大切です。

また、24時間対応を謳っていても、実際の対応力は業者によって異なります。口コミやレビューを参考にし、実際の対応の速さや質について情報を集めることをおすすめします。

まとめ

トイレに異物を流してしまうことは、思わぬトラブルの原因となります。予防が最善の対策であり、トイレに流せるものとそうでないものを正しく理解することが重要です。

万が一異物を流してしまった場合は、慌てず適切な対処を心がけましょう。自己対処が難しい場合は、信頼できる専門業者に依頼することをおすすめします。

業者選びの際は、明確な料金体系や資格の有無、対応時間などをよく確認しましょう。日頃からの注意と適切な対応で、トイレトラブルを未然に防ぎ、快適な生活環境を維持することができます。