マンションのトイレで階下への水漏れトラブル発生!修理費用は誰が負担?
マンションのトイレで水漏れが発生したら、階下の方へ迷惑をかけるリスクがあります。
水回りのトラブルが発生するとついつい慌てて対応が遅れがちですが、とにかくスピーディな対応が必要です。
この記事ではマンションのトイレで階下に水漏れした場合にやるべきこと、階下に水漏れした際の費用負担は誰がするのか、水漏れ被害を最小限に抑える方法を紹介しています。
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マンションのトイレで階下に水漏れしたときにやるべきこと
マンションのトイレで階下に水漏れしたら、速やかに以下の対応を実施しましょう。
対応の遅れが損害賠償や多大な迷惑に繋がってしまいます。
- トイレの止水栓を閉める
- 階下の住人に被害を確認する
- 管理会社へ連絡する
- トイレ修理会社を手配する
トイレの止水栓を閉める
マンションのトイレが水漏れしたら、階下に迷惑をかけないようにすぐにトイレの止水栓を締めましょう。
トイレの止水栓を閉めるとそれ以上水が流れなくなり、階下へそれ以上の被害を出すのを防げます。
もしも止水栓がない場合は、トイレ内の水道の元栓を閉めてください。
元栓を閉めてから、トイレの床に広がっている水濡れを雑巾などで拭いて、それ以上階下へ水漏れしないようにしましょう。
階下の住人に被害を確認する
トイレの止水栓を閉めて水漏れを拭いた後に、階下へ行き、被害を確認しましょう。
階下の方に水漏れしたことを話し、天井や壁に水漏れしていないか、また家具や家財が濡れていないかを確認してください。
天井や壁に水漏れが発生している場合は、修理業者が来るまで家具や家電を移動してもらい、それ以上の被害が出ないよう協力してもらいましょう。
軽微な水漏れの場合は階下まで浸水していない場合もありますが、時間の経過で水漏れが発生するケースもあるため、その場合は知らせて欲しいと伝えておきましょう。
また、階下の方が留守で水漏れの連絡ができない場合があります。その際はドアにメモを残しておき、先に管理会社への連絡を済ませましょう。
管理会社へ連絡する
階下の方へ被害の確認が済んだら、管理会社へすぐに電話連絡しましょう。
水漏れが発生していることと階下の方の被害状況を伝えます。
管理会社が修理業者を手配してくれる場合はお願いして、修理業者が来るまで待ちましょう。
ただし、急ぎの場合は入居者自身でトイレの修理業者に依頼するよう指示される場合があります。
トイレの修理費用は、物件自体に問題があったと認められた場合は管理会社が負担するため、修理業者を呼ぶ前に管理会社へ事前連絡が必要です。
入居者がトイレに異物を流したなど入居者責任の場合は自己負担となります。
その場合は原因に思い当たる節があると管理会社に伝えておくと対応がスムーズです。
トイレ修理会社を手配する
管理会社の連絡が終わったら、トイレ修理業者に電話して手配しましょう。
緊急であることを伝えれば、すぐに駆けつけてくれる業者もあります。
業者が到着したら水漏れの状況や階下への影響があることを伝えて、速やかに水漏れに対処してもらいましょう。
修理完了後に料金を支払い、管理会社と階下の方へ連絡します。
管理会社が手配した場合は、修理業者の到着を待ち、同様に業者に状況を伝えて水漏れの原因を特定してもらい、修理を依頼しましょう。
管理会社が手配した業者の場合は、原因によって費用を負担するのが管理会社か入居者か変わります。
管理会社負担の場合は支払いは管理会社へ直接行われる場合が多いです。
入居者の過失により修理が必要になった場合は、入居者が直接修理業者に費用を支払います。管理会社から特別な指示がない限りは、直接業者とやりとりして費用を負担しましょう。
階下に水漏れしたときの費用は誰が払う?
階下に水漏れが発生してしまった場合の修理費用を誰が負担するのか気になっている方も多いでしょう。
実は原因によっては物件のオーナーがマンションのトイレの水漏れ費用を負担する場合もあります。
- 工事業者の施工不良が原因の場合
- 共用部の設備が原因の場合
- 入居者の不注意が原因の場合
工事業者の施工不良が原因の場合
トイレの工事業者の施工不良が原因で階下に水漏れした場合は、入居者に責任はありません。
その場合の責任はトイレを設置した業者が負います。
そのため物件の所有者が水漏れの修理費用を一時的に負担し、その後設置業者へ請求を実施する流れが一般的です。
また、入居中にトイレのトラブルが発生し、入居者自身がトイレの修理業者を呼んでおり、その際にトイレの施工不良が生じた場合は修理業者が責任を負わなければなりません。
工事業者の施工不良の例としては、便器の取り付けが甘く、床と便器の間から水漏れが発生しているような場合が考えられます。ただし、入居してから時間が経過している場合に、施工不良なのか経年劣化か見分けるのは難しいです。
新築でまだ入居して間もない場合などは、施工不良の可能性があるため、業者にその旨を伝えて施工不良がないかも確認してもらってください。
共用部の設備が原因の場合
マンションの共用部分の設備が原因でトイレから水漏れした場合は、管理会社が責任を負うことがほとんどです。共用部分の管理は管理会社がオーナーから委託されているため、管理の責任は管理会社側にあります。
例えば、共用部分の排水管が清掃されておらず水が逆流していたようなケースでは、入居者ではなく管理会社が修理費用を負担します。
また、共用部分の設備の劣化で水漏れが生じた場合も管理会社の責任において修理をしなければなりません。
なぜなら、共用部分の劣化について事前に修理修繕をする責任が管理会社にあるためです。
上記に該当するケースでは入居者に費用負担の責任はありません。業者から管理会社に共用部分の故障であればその旨連絡が行くので、支払いは発生しないと考えて良いでしょう。
入居者の不注意が原因の場合
入居者自身が不注意でトイレを詰まらせて水漏れした場合は、当然ながら入居者がトイレの修理責任を負います。賃貸借契約では借主に「善管注意義務」があり、借主は自身の責任において常識の範囲で借りている物件の管理をする義務があります。
入居者がトイレを不注意で詰まらせるなどして、水漏れを起こせば善管注意義務違反となり、責任を持って修理しなければなりません。例えば、入居者がトイレに異物を流して水が逆流してしまった場合、トイレの便器に乗り便器が壊れて水漏れしたようなケースが該当します。
入居者自身の過失で水漏れした場合は入居者が費用を負担するため、その場で業者に支払いをしなければなりません。
また、階下に被害が出ている場合の賠償についても、入居者の責任において補填が必要です。
トイレの水漏れ被害を最小限に抑えるポイント
マンションに住んでいる場合はトイレの水漏れが自分たちの家だけでなく、階下の方にも迷惑をかけてしまいます。
トイレの水漏れ被害を最小限に抑えるポイントを3つ説明するので、万が一水漏れした場合はこのポイントを思い出して対処しましょう。
- スピーディーに対応する
- 水漏れを補償してくれる火災保険に加入する
- 水道代の減免申請を行う
スピーディーに対応する
トイレの水漏れを発見したら、速やかにトイレの止水栓を閉めて水の流れを止めましょう。
その後、雑巾などで水を拭き取って階下へそれ以上水が漏れないように対処します。
その後階下の方へ状況を聞きに行き、管理会社と修理業者へ連絡しましょう。
この対処をできるだけ早く実施することで、トイレの水漏れ被害を最小限に抑えられます。モタモタしていると水がどんどん階下へ漏れていき、被害が広がることがあるので注意しましょう。
また、修理が完了した後は階下へお詫びへ行くことも忘れないでください。菓子折りなどを持ってお詫びへ行き、迷惑をかけた旨を謝罪しましょう。お詫びがなく心象が悪いと、水漏れ被害の対応についての話し合いがこじれる場合もあります。管理会社任せにせず、自分で階下の方へ謝りに行くようにしてください。
水漏れを補償してくれる火災保険に加入する
トイレの故障は誰にでも起こり得ることであり、万が一のための備えをしておきましょう。
水漏れについての補償が含まれる火災保険へ加入しておけば、水漏れで自宅の家財や家具が故障した場合に保険を利用できます。
ただし、一般的な火災保険は階下の方への水漏れ被害までは補償できません。
階下の方への被害を賠償できるオプションや特約がある保険を選んで加入し、万が一に備えておくと良いでしょう。
水道代の減免申請を行う
トイレからの水漏れに気付かず、長期間水が出たままになっていた場合は、その分の水道代がメーターに検知されて、料金を請求されます。
微量の水漏れが長期間発生して非常に高額の請求がくることもありますが、入居者に責任のない水漏れの場合は支払い義務はありません。
その場合は水道代の減免申請を行いましょう。
具体的に入居者に責任が生じない水漏れの原因とは、排水管の経年劣化や気候による破損などです。
あくまで入居者に責任がないことが明らかな場合に限りますが、水道代の減免申請が受けられることを覚えておきましょう。
まとめ
マンションのトイレから水漏れが発生したら、階下へ迷惑をかける前に速やかに止水栓を止めて、水を拭き取りましょう。
すでに階下へ迷惑をかけている場合もあるので、その後状況を確認し、管理会社や業者へ連絡してください。
基本的にマンションのトイレからの水漏れの責任は、入居者の過失の場合は居住者本人が、それ以外の場合は施工業者や管理会社(オーナー)が負うこととなります。
水漏れが発生した際は速やかに水漏れを止める対処法を取り、その後のお詫びなどもスピーディに実施しましょう。