トイレの交換工事は、適切な手順と準備があれば自分でも実施できる作業です。
しかし、作業を始める前に必要な道具や手順を確認しておくことが重要です。間違った手順で作業を行うと、水漏れなどの深刻なトラブルにつながる可能性があります。
この記事では、トイレの交換に必要な準備から具体的な作業手順、そして業者に依頼する際のポイントまで詳しく解説していきます。
自分でトイレを交換する前に用意すべきもの
トイレの交換作業を円滑に進めるためには、必要な道具と部材をあらかじめ準備しておく必要があります。以下の項目について、作業前に十分に確認しましょう。
- 1,トイレ本体
- 2,必要な工具一式
- 3,床材と防水用品
- 4,給排水関連部材
- 5,安全確保用品
トイレ本体
トイレ本体を選ぶ際は、既存の設置スペースや排水方式との互換性を確認することが重要です。和式から洋式への変更を検討する場合は、床や配管の改修が必要になる可能性があります。
また、温水洗浄便座付きのモデルを選ぶ場合は、電源の確保も必要です。メーカーや型番を間違えると、設置できない可能性があるため、現在設置されているトイレの詳細な寸法を測って確認しましょう。
必要な工具一式
トイレの交換には、専門的な工具が必要です。基本的な工具セットとして以下のものを用意しましょう。
- 1,モンキーレンチ(大小2種類)
- 2,ペンチとプライヤー
- 3,シリコンガン
- 4,水平器
- 5,ドライバー(プラスとマイナス)
床材と防水用品
トイレの設置面の防水処理は非常に重要です。必要な材料として、防水シート、シリコンシーラント、モルタルなどがあります。
特に古い建物の場合は、床の補強材料も準備しておくと安心です。防水処理が不十分だと、床下への水漏れの原因となるため、高品質な材料を選びましょう。
給排水関連部材
給排水に関する部材は、トイレ交換の成否を左右する重要な要素です。必要な部材には、給水ホース、排水ソケット、パッキン類、止水栓などがあります。
これらの部材は必ず新品を使用し、古い部材の再利用は避けるようにしましょう。
安全確保用品
作業時の安全を確保するため、以下の保護具を準備しておきましょう。
- ゴム手袋
- 保護メガネ
- 防塵マスク
- 作業用シート
- 安全靴
自分でトイレを交換する際の流れ
トイレの交換作業は、順序を間違えると重大なトラブルにつながる可能性があります。以下の手順に従って、慎重に作業を進めていきましょう。
- 1,止水栓を閉める
- 2,電源の遮断
- 3,タンクの水抜き
- 4,給水管の取り外し
- 5,便器の取り外し
- 6,フランジの清掃
- 7,新品パッキンの設置
- 8,新便器の設置準備
- 9,便器の設置
- 10,固定ボルトの取り付け
- 11,給水管の接続
- 12,シーリング処理
- 13,止水栓を開ける
- 14,動作確認
- 15,清掃と片付け
止水栓を閉める
作業の最初に、必ず止水栓を閉めて給水を止めます。水が完全に止まったことを確認してから次の作業に移ります。
電源の遮断
温水洗浄便座が付いている場合は、必ず電源プラグを抜いてから作業を始めます。
タンクの水抜き
レバーを操作してタンク内の水を完全に抜き取ります。
給水管の取り外し
モンキーレンチを使用して、給水管を慎重に取り外します。
便器の取り外し
固定ボルトを外し、古い便器を慎重に持ち上げて撤去します。
フランジの清掃
床のフランジ周りの古いパッキンや汚れを完全に除去します。
新品パッキンの設置
フランジに新しいパッキンを正確に設置します。
新便器の設置準備
新しい便器を設置場所の近くに配置し、必要な部品を確認します。
便器の設置
新しい便器を慎重に持ち上げ、フランジに合わせて設置します。
固定ボルトの取り付け
便器を固定ボルトでしっかりと固定します。
給水管の接続
新しい給水管を取り付け、しっかりと締めます。
シーリング処理
便器の周囲をシリコンでシーリングします。
止水栓を開ける
ゆっくりと止水栓を開け、水漏れがないか確認します。
動作確認
最後に実際に水を流して、正常に動作するか確認します。
清掃と片付け
作業場所を丁寧に清掃し、工具を片付けます。
トイレ交換が不安な場合は専門業者に依頼しよう
自分での交換作業に不安を感じる場合は、迷わず専門業者に依頼することをおすすめします。
水漏れや設置不良は、建物に深刻な損害をもたらす可能性があります。
専門業者は必要な技術と経験を持っており、安全確実に作業を完了することができます。また、保証も付くため、万が一の際も安心です。
水道修理業者を選ぶポイント
信頼できる水道修理業者を選ぶことは、工事の成功に直結します。以下の項目に注目して、適切な業者を選びましょう。
- 1,水道局指定工事店から選ぶ
- 2,料金の透明性を確認
- 3,実績と評判を確認
水道局指定工事店から選ぶ
水道局指定工事店は、自治体から認定を受けた信頼できる事業者です。指定工事店は定期的な研修や資格更新が義務付けられており、高い技術力と信頼性を持っています。
また、工事に関する責任も明確で、アフターフォローも期待できます。トラブル発生時の対応も迅速かつ適切に行われるため、安心して依頼することができます。
料金の透明性を確認
見積もりの内容が明確で、追加料金の発生条件なども事前に説明してくれる業者を選びましょう。工事内容や使用する部材、作業時間などが詳細に記載された見積書を提示してくれる業者は、信頼性が高いと言えます。
実績と評判を確認
過去の施工実績や顧客からの評判は、業者選びの重要な判断材料となります。インターネットの口コミやレビューサイトだけでなく、可能であれば実際の施工事例や紹介可能な過去に依頼したお客様の声・口コミなども確認すると良いでしょう。
トイレ交換の費用相場
トイレ交換の費用は、便器の種類や工事の内容によって大きく異なります。
標準的な洋式トイレの場合、本体価格が5万円から15万円程度、工事費用が3万円から8万円程度が一般的です。
ただし、配管の移設や床の改修が必要な場合は、追加費用が発生します。温水洗浄便座付きの高機能モデルを選択する場合は、本体価格が20万円を超えることもあります。
工事を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、内容を十分に比較検討することをおすすめします。
まとめ
トイレの交換作業は、適切な準備と手順を守れば自分でも実施可能です。
ただし、技術や経験に不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。業者選びの際は、資格や実績、評判などを十分に確認し、信頼できる事業者を選択することが重要です。
また、事前に予算を把握し、必要に応じて複数の見積もりを取ることで、適正な価格で満足のいく工事を実現することができます。トイレは毎日使用する重要な設備です。安全で快適な生活のために、適切な方法での交換作業を心がけましょう。