トイレは毎日必ず使用する設備なので、急に詰まってしまったり水が漏れてしまうと日常生活に大きな支障が出ます。
しかし、実際にトラブルが起こるまで、自宅のトイレの排水システムのことについて考える方は少ないでしょう。
特に配管の老朽化は目に見えにくい問題であり、気付いたときには深刻な状態になっていることも少なくありません。
そこで本記事では、トイレの排水方式の種類や特徴、メンテナンスの方法、そして交換が必要なタイミングまでを解説します。また、万が一の際の適切な対処法についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。

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トイレの排水方法とは

トイレの排水方法には大きく分けて壁排水と床排水の2種類があります。建物の構造や設置場所によって最適な方式が異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

  • 1,壁排水:壁面から直接排水管に接続する方式
  • 2,床排水:床面から下方向に排水する一般的な方式

これらの違いを理解することで、トイレの交換や修理の際に適切な判断が可能になります。

トイレの壁排水と床排水の違いと見分け方

排水方式の違いは見た目や設置方法、メンテナンス性に大きく影響します。壁排水と床排水のそれぞれの特徴を理解しておけば、住まいに適した方式を選択できます。

壁排水

壁排水は主にマンションやビルで採用されている方式です。便器の排水管が壁面から水平に接続されており、清掃や点検が比較的容易という特徴があります。床面がすっきりとして掃除がしやすく、見た目もスマートです。また、配管の経路が短いため、詰まりのリスクも比較的低くなっています。

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床排水

床排水は戸建て住宅で最も一般的な方式です。便器の真下から排水管が接続されており、設置工事が比較的シンプルです。床面に排水口があるため、万が一の水漏れ時にも床下への被害を最小限に抑えられます。ただし、配管の詰まりが発生した場合は、床下での作業が必要になることがあります。

排水芯と排水高の違い

排水芯

排水芯とは、便器の中心から排水管の中心までの水平距離を指します。床排水の場合は後壁面からの距離を、壁排水の場合は床面からの高さを示します。この寸法は便器選びの際の最も重要な基準となり、既存の配管に合わせた製品を選ぶことが必要です。

排水高

排水高は、壁排水方式における床面から排水管中心までの高さを表します。この数値は壁排水タイプの便器を選ぶ際に必須の情報となり、製品との適合性を判断する重要な指標です。一般的な排水高は400mm前後ですが、建物によって異なる場合があります。

トイレ交換が必要なタイミング

トイレの交換時期を見極めることは、快適な生活維持のために重要です。以下の状況に当てはまる場合は、交換を検討する必要があります。

  • 1,使用年数が10年を超えたとき
  • 2,水の流れが悪くなったとき
  • 3,便器に傷やヒビが入ったとき
  • 4,水漏れが発生したとき
  • 5,節水効果を求めるとき

使用年数が10年を超えたとき

トイレの標準的な耐用年数は10年程度とされています。この期間を超えると、内部パーツの劣化や水漏れのリスクが高まります。特に水道代の上昇や頻繁な故障が見られる場合は、交換を検討するようにしましょう。

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水の流れが悪くなったとき

便器内の水の流れが悪くなり、複数回の洗浄が必要になった場合は、内部構造の劣化が進んでいる可能性があります。この状態は衛生面でも問題があり、早めに対応するようにしてください。

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便器に傷やヒビが入ったとき

便器の表面に目立つ傷やヒビが発生した場合、衛生面での問題や破損のリスクが高まります。特に陶器部分のヒビは修理が難しく、交換が必要です。

水漏れが発生したとき

タンクや便器からの水漏れは、放置すると深刻な問題に発展する可能性があります。特に頻繁な水漏れは、配管の劣化を示すサインなので、専門の修理業者に相談するようにしてください。

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節水効果を求めるとき

最新の便器は優れた節水機能を備えているため、古い便器と比べて水道代を大幅に削減することができます。環境への配慮と経済的なメリットを考えると、交換を検討しても良いでしょう。

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配管を交換しなかった際のリスク

劣化して水漏れしやすくなる

配管の経年劣化は、継手部分の緩みや配管自体の腐食を引き起こします。その結果、水漏れや配管の破損といった深刻な問題が発生する可能性が高まります。定期的な点検と適切な交換が必要です。

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排水詰まりのリスクが上昇

古くなった配管は内部に汚れが付着しやすく、次第に詰まりの原因となります。これは単なる不便さだけでなく、最悪の場合、逆流による衛生的な問題を引き起こす可能性があります。

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建物への二次被害が発生

配管の問題を放置すると、水漏れによる床や壁の腐食、カビの発生など、建物全体に被害が及ぶ可能性があります。集合住宅の場合は、下の階の住人に迷惑がかかる可能性がありますし、修理費用も大きく膨らむ結果となります。

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配管交換の費用目安

配管交換の費用は工事の範囲や建物の状況によって大きく異なります。
下記はあくまでも目安のため、具体的な金額に関してはトイレ専門の修理業者に見積もりを依頼して確認してください。

  • 1,部分的な配管交換:3万円~10万円
  • 2,便器と配管の同時交換:15万円~25万円
  • 3,床下配管の全面交換:30万円~50万円

工事の内容や地域、業者によって価格は変動します。そのため、複数の業者に見積もり依頼して、見積もり金額と内容を比較してみましょう。金額を提示してもらった際には、根拠も合わせて確認するのがおすすめです。

トイレの排水用の配管から水漏れした際の対応

水漏れは迅速な対応が求められる緊急事態です。以下のような適切な初期対応で被害を最小限に抑えられます。

  • 1,配管交換:止水栓を止める
  • 2,床を拭く
  • 3,専門業者に連絡する

止水栓を止める

水漏れを発見したら、まず給水を止めることが重要です。トイレ横や床下にある止水栓を時計回りに回して閉めます。緊急事態に備えて、事前に止水栓の位置と使い方を確認しておくのがおすすめです

床を拭く

漏水による被害を防ぐため、すぐに床の水を拭き取ります。水が広がらないよう、タオルや雑巾を使って丁寧に作業します。電気製品がある場合は、感電の危険を避けるため、速やかに移動させましょう。

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専門業者に連絡をする

応急処置が終わったら、速やかに専門業者に連絡しましょう。連絡時には、具体的にどこから水が漏れているのかと症状を伝えると適切に対応してもらえるので、落ち着いて伝えてください。また、日ごろから深夜や休日でも対応している修理業者を把握しておくとスムーズに依頼ができます。

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まとめ

トイレの排水方式には2種類あり、経年劣化によって詰まりやすくなったり、水が漏れてくる可能性があるので、トラブルが発生したら専門の修理業者に依頼するようにしてください。
二次災害に繋げないためにも、日ごろから止水栓の位置や修理業者などを調べておいて、適切且つ迅速に対応できるように備えるのがおすすめです。