「マンションでトイレつまりのトラブルを起こしてしまったら、管理会社へ相談すべきなのだろうか?」「マンションの住民に迷惑をかけないだろうか?」と気になっていませんか?
結論からお伝えすると、マンションでトイレつまりは放置してはいけません。
なぜなら、近隣住民に迷惑をかける恐れがあるためです。
そこで、今回はマンションのトイレつまりの対処法や予防法をご紹介します。
目次
マンションでトイレをつまらせたときの対処法
マンションでトイレをつまらせたときの対処法は3つあります。
- トイレつまりの原因を特定する
- 自力で直せるか試してみる
- 管理会社に相談する
ここでは、それぞれの対処法について詳しく解説します。
トイレつまりの原因を特定する
まずは、トイレつまりの原因を特定しましょう。
なぜなら、トイレつまりの原因で取り除く方法が異なるためです。
トイレがつまる原因には以下のようなものがあります。
[トイレつまりの原因]
- 1度に大量のトイレットペーパーを流してしまった
- 節水型トイレで水を流す量が少なく、トイレットペーパーが途中でつまった
- スマホやおもちゃなど固形物を落としてしまった
「大量のトイレットペーパーを使用しなかったか」「トイレに固形物を落とさなかったか」などを考えて原因を特定した上で対処していきましょう。
自力で直せるか試してみる
トイレつまりの原因を特定したら、自力で直せるか試してみましょう。
トイレつまりの原因が水に溶けるトイレットペーパーなのか、水に溶けない固形物なのかで対処法が変わります。
水に溶けるトイレットペーパーの場合は、お湯で溶かしたり水圧で溶かしたりしましょう。
水に溶けない固形物の場合は、便器の奥に手を突っ込んで取り除けないかを試してみてください。
トイレつまりの直し方は後で詳しく説明します。
管理会社に相談する
トイレつまりの原因を特定できなかったり、自力で直すことが難しかったりした場合はマンションの管理会社へ相談をして指示をもらいましょう。
管理会社へ相談をすれば「ご自身で水道修理業者を探してください」「管理会社で指定の水道修理業者を手配しますのでお待ちください」など指示がもらえます。
また、トイレつまりのトラブルの原因が偶発的なもの(メンテナンス不足や経年劣化)であれば、管理会社が修理費用を負担してくれる場合もあるため、水道修理工事業者へ連絡する前に相談しましょう。
【放置NG】マンションでトイレつまりがもたらすトラブル
マンションでトイレつまりが起きたら放置せずに対処しましょう。
なぜなら、マンションのトイレつまりを放置すると、次のようなトラブルに発展して他の住民に迷惑をかける恐れがあるためです。
- 隣室のトイレがつまる
- 排水が逆流する
- 下の階に水漏れする
ここでは、マンションでトイレつまりがもたらすトラブルについて詳しく解説します。
隣室のトイレがつまる
マンションの構造にもよりますが、排水管は「部屋→フロア→建物全体」と接続されており、占有部分の排水管と共有部分の排水管があります。
トイレに落とした固形物が占有部分の排水管を流れていき、共有部分の排水管でつまった場合は他の住民の方もトイレが使用できなくなるため気をつけましょう。
汚水がトイレ内に逆流する
トイレがつまると汚水が逆流し、トイレから汚水が溢れ出て床や壁が水浸しになります。
汚れた床や壁を拭き上げても、汚水による臭いにおいは取れません。
また、下の階に水漏れしてしまう恐れもあり、多大な迷惑をかけてしまう恐れがあります。
下の階に水漏れする
下の階に水漏れして迷惑をかけた場合は、水漏れの修理費用を弁償しなければいけません。
天井の雨漏り修理だけでも10~15万円かかります。
また、被害の状況次第では損害賠償金を支払わなければいけません。
金銭的な負担もありますが、近隣住民との関係が悪化してしまい住みづらくなります。
マンションでトイレをつまらせたときの修理費用はだれが負担する?
マンションのトイレつまりの修理費用は、トラブルの原因が何かで入居者負担なのか管理会社負担なのかが決まります。
(※賃貸物件の場合は賃貸借契約書に、どちらの負担になるか記載されているため確認してみましょう。)
入居者負担の場合
入居者の不注意でトイレつまりトラブルが発生した場合は、修理費用は入居者側の負担となります。
入居者負担となる例には、以下のようなものがあります。
[入居者側の負担となるトラブル事例]
- 1度に大量のトイレットペーパーを流してしまった
- トイレの節水をしていた
- スマホやおもちゃなどの異物を落としてしまった
- パンツを洗っている最中に流してしまった
- 床に落ちている髪の毛を拭き上げて流してしまったなど
管理会社負担の場合
管理不足によりトイレつまりトラブルが発生した場合は、修理費用は管理会社側の負担となります。
[管理会社側の負担となるトラブル事例]
- 排水マスのメンテナンス不足でトイレつまりが起きた
- 排水管のメンテナンス不足でトイレつまりが起きた
- 排水管の経年劣化で漏水事故が起きた
マンションでは共用部分で詰まりが発生する場合もある
マンションのトイレつまりに心当たりがない方もいるでしょう。
他の住人がトイレつまりトラブルを起こして、共有部分の排水管で異物がつまった場合は、同じフロアの人もトイレが使用できなくなります。
このような原因もあるため、いつもとトイレの水の流れ方が違うと感じたら、管理会社へ相談してみるようにしましょう。
管理会社へ相談すれば、どこでトイレつまりのトラブルが起きているか調べてもらえます。
マンションのトイレつまりを自分で直す方法
マンションのトイレつまりを自分で直す方法は6つあります。
トイレットペーパーや便など水に溶けるものがつまっているのか、おもちゃなど水に溶けないものがつまっているかで、トイレつまりの直し方は変わります。
そのため、適切な方法で直しましょう。
[水に溶けるもの]
- バケツとお湯を使う
- 重曹とクエン酸を使う
- ラバーカップを利用する
[水に溶けないもの]
- 排水口に手を突っ込む
- 便器の水を抜く
- 排水マスを確認する
ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。
バケツとお湯を使う
トイレットペーパーをつまらせた場合はお湯で溶かしましょう。
[修理手順]
- 必要な道具(バケツ・手袋・タオル・灯油ポンプ)を用意する
- 便器の水を灯油ポンプで吸い上げて水位を下げる
- 40~50℃くらいのお湯を入れて1時間ほど待つ
- トイレの水位が下がっていたら、バケツで水を流す
- バケツの水が流れたら、トイレのレバーを回して水を流してみる
※トイレの便器は熱湯に弱いため、40~50℃くらいのお湯を使いましょう。
重曹とクエン酸を使う
便でトイレをつまらせた場合は重曹とクエン酸を使用して溶かしましょう。
[修理手順]
- 必要な道具(重曹・クエン酸・ゆるま湯・計り)を用意する
- 重曹を50ml投入する
- クエン酸を100ml投入する
- よく泡立ち炭酸ガスが発生する
- 便器の半分までゆるま湯を注ぐ
- 1時間ほど放置する
- トイレの水を流す
ラバーカップを利用する
トイレットペーパーや便のつまりをすぐに直したい場合は、ラバーカップを利用して溶かしましょう。
[手順]
- 水が飛び散らないように養生をする
- ラバーカップの先口を引き出す
- トイレの水位が低い場合、バケツなどで便器に水を溜める
- ラバーカップを排水口に押し当てる
- ラバーカップをゆっくり押し込み、素早く引き出す
- 水圧の変化でトイレットペーパーや便を溶かす
- つまりが取れるとゴボッと水が引く
※ラッバーカップ全体が水に浸かるようにする
排水口に手を突っ込む
水に溶けない固形物をトイレに落とした場合は、排水口に手を突っ込んで取り除きましょう。
トイレの排水路は湾曲しているため、排水口の奥に固形物があるケースが多いです。
そのため、ゴム手袋を着用して排水口に手を突っ込めば固形物を取り除けることがあります。
便器の水を抜く
トイレの排水路はV字になっているため、排水口の奥で固形物が浮かんでいる恐れがあります。
このような場合は便器の水を抜くことで固形物が取り除けます。
[手順]
- 必要な道具(灯油ポンプ・バケツ・タオル)を準備する
- 水が飛び散らないようにタオルを敷く
- 灯油ポンプのキャップを締める
- トイレより低い位置にバケツを置く
- 灯油ポンプを押して水を汲み上げる
- 灯油ポンプのキャップを緩めて水を汲むのをやめる
- 落ちてきた固形物を取り除く
排水マスを確認する
固形物が排水口を流れていき、排水マスに落ちていることもあります。そのため、固形物が取り除けない場合は排水マスを確認してみましょう。
[手順]
- ご自宅の庭にある排水マスのフタを開ける
- 表面を覆う油を砕いて取り除く
- エルポを取り外す
- 沈殿物を掬いあげる
- 排水マスを見てオモチャがないか確認する
- 排水マス全体を掃除する
※排水マスのフタが開かない場合はマイナスドライバーで開ける
マンションのトイレつまりを予防する方法
マンションのトイレつまりを起こすと、他の住民を巻き込むなど被害が拡大する恐れがあります。
危険なため、マンションのトイレつまりトラブルを起こさないように予防しましょう。
マンションのトイレつまりを予防する方法は3つあります。
- 一度に大量のトイレットペーパーを流さない
- トイレットペーパー以外のものをトイレに流さない
- スマホなどをトイレに持ち込まない
ここでは、マンションのトイレつまりを予防する方法をご紹介します。
一度に大量のトイレットペーパーを流さない
一度に大量のトイレットペーパーを流さないようにしましょう。
トイレットペーパーを使用する量が多くなるようであれば、複数回に分けて流すことが大切です。
小さなお子さまがいる場合は、トイレットペーパーを使い過ぎてしまうことがあります。
そのため、トイレットペーパーの使用量などルールを決めておくことをおすすめします。
トイレットペーパー以外のものをトイレに流さない
トイレにはトイレットペーパー以外のものを流さないと決めましょう。
トイレ掃除に便利なトイレクリーナーが販売されていますが、床に落ちている髪の毛やゴミを取り除き、そのままトイレに流すとつまります。
なぜなら、髪の毛やゴミが便器の奥や排水管で詰まるためです。
このような事故は起きやすいため注意してください。
また、ティッシュペーパーやお尻拭きなどをトイレに流して、トイレつまりを起こす方もいます。
トイレットペーパーは水に溶けますが、ティッシュペーパーやお尻拭きは水に溶けません。
そのため、トイレットペーパー代わりに使用するのはやめましょう。
また、トイレに嘔吐物を流す方もいますがトイレつまりの原因となります。
そのため、可燃ごみで処分するようにしましょう。
スマホなどをトイレに持ち込まない
トイレに行くときは、物を持ち込まないようにしましょう。ポケットに入れていたボールペンやスマホがトイレに落ちてしまう恐れがあります。
もし、過去に不注意でトイレに物を落としてしまったことがある方は、
トイレ内に物を持ち込まないというルールを決めておくとよいでしょう。
お子さまがいる場合は、トイレにおもちゃを持って行かないなど約束を交わすことをおすすめします。
まとめ
マンションにお住まいで、トイレつまりのトラブルが起きたら必ず解決しておきましょう。
なぜなら、他の住民に迷惑をかけてしまうためです。
この記事では、トイレつまりが起きた際の対処法をご紹介しました。
ご自身で解決する方法をご紹介したため、ぜひ、この記事を読みながら対処してみてください。
もし、ご自身でトイレつまりのトラブルが解決できない場合は「トイレつまりの救急センター」までご相談ください。